観察記録

2021年4月13日 (火)

コゲラのドラミング-染井墓地

 六義園が休園中のため、ときどき染井墓地に足を伸ばします。
 コゲラのドラミングの音が大きく聞こえて来ました。サクラの木で、ドラミングを繰り返しています。あまりにも大きな音なので、不思議に思った散歩の人が立ち止まって木を見上げていきます。なかには、近づいてのぞき込む人もいるために、コゲラは警戒してドラミングをやめてしまうほどです。
 ようやく人通りが少なくなって、開始から終了までフルに録音することができました。この間も通行人が来ましたので、口に指を当てて「しーっ」というポーズをし頭を下げて、そっと離れてもらいました。
 録音出来たのは、6分53秒、およそ250回ドラミングを続けていました。1回のドラミングで6回くらい木を叩いていますので、合計で1,500回叩き続けていたことになります。
 TASCAM DR-05で録音、ボリュームはそのまま。500Hz以下のノイズの軽減、軽くノイズリダクションをかけています。

 この6分53秒のドラミングを波形表示してみました。波形からドラミングの強さがわかります。わかりやすくするためにモノラルに変換しています。

Pygmy-woodpecker210412
 開始から3分までは強弱の変化があります。ときどき別のところを叩いて、音が変わったりします。3分あたりから4分30秒までは、音の強さが安定した感じです。そして、1分ほど音が小さくなり、少し休んでいます。そして、休み終わると音の大きさが安定しているのがわかります。むしろ、だんだん音が強くなっています。そして、最後は思いっきり強く叩いて終了という感じでした。
 ドラミングをしているうちに、だんだん調子が出てきているとも思えます。乗ってきたドラミング、雌がどこかで聞いているのでしょう。

2021年4月12日 (月)

トラツグミのさえずりの練習か-六義園

 去年は、4月16日にトラツグミが良く鳴いてくれました。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2020/04/post-51cda8.html

 今年も期待していたところ、一昨日の録音にそれらしい鳴き声が入っていました。音の高さは1,500Hz、トラツグミのさえずりとしては低めです。時刻は午前4時16分です。日の出時間は5時13分頃ですから、およそ1時間前のまだ暗い時刻です。
 いつものトラツグミと異なるのは、声と声の間がすごく開いているのです。このような鳴き方を聞いたことも録音したこともありません。初めてです。
 普通、声と声の間は3~5秒です。ちょうど、人がゆっくりと呼吸しているテンポで音を出します。ところが、14分30秒の間に17声鳴いているだけです。そのため、長い間で3分13秒、短いところで12秒ありました。
 以前、トラツグミの1声鳴きを報告しましたが、この1声鳴きが試し鳴きとするならば、間の開いた鳴き方はさえずりの練習といったところでしょうか。
 とりあえずアップしておきます。これは43秒の間があいています。
 TASCAM DR-05で録音。トラツグミの鳴き声の音域のみボリュームの増幅、それ以外の音域の軽減と削除、ノイズリダクションを強くかけています。

 おそらく100m程度は離れて鳴いていると思います。そのため、かなり加工をしていますので、本来のトラツグミの鳴き声と違って聞こえるかもしれません。あしからず、ご了承ください

2021年4月11日 (日)

3泊したクロツグミ-六義園

 夏鳥の鳴き声を期待して、六義園に向けてタイマー録音をしています。
 いまのところ、遠いもののシロハラのさえずりが録音されている以外、めぼしい鳥の鳴き声は録音されていません。
 先日の8日に鳴いていたクロツグミは、その後の10日の録音にも入っていました。クロツグミのさえずりは、バリエーションが豊富なだけに個性もはっきりしています。それだけに、1羽1羽を鳴き声のパターンで区分できます。
 このクロツグミは、節の間に「ピイ、チョィチョィ」という3音の特有の声を交えることが特徴です。8日にアップした音源のいちばん最初の声がそうです。これが、8日と10日どちらにもこの特有の声が入っていますので、同じクロツグミだと思います。 
 10日の録音に入っていたクロツグミです。
 TASCAM DR-05で録音。ボリュームの増幅、1,500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 そして、今日の録音には入っていませんでした。どうも、夜のうちに旅立ったようです。ということで、少なくとも六義園には3泊して翼を休めていったようです。 
   鳴き声から個体識別できると、ちょっとしたことがわかって面白いです。

 

 

2021年4月 8日 (木)

今年は早いクロツグミ-六義園

 そろそろ夏鳥が渡って行くのではないかと思い、早朝は六義園に向けてタイマー録音を仕掛けておきました。
 午前4時30分から7時30分までです。終了時間に回収するとき、遠くでツグミ系のさえずりが聞こえました。これは、幸先のよい出足です。
 3時間のチェックを今、終わりました。入っていたのは、クロツグミです。
 TASCAM DR-05で録音。ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。 


 かなりしっかりしたさえずりです。ただ、おそらく200mくらい離れてた森のなかで鳴いています。距離が遠いため、増幅し加工をしていますのでクロツグミ本来のまろやかな雰囲気が損なわれています。あらかじめ、ご了承ください。
 去年は、4月24日に同じように録音されています。過去の記録では、早いもので4月 9日 (2015年)があり、遅いものでは5月14日(1995年)があります。けっこうばらつきがありますが、いずれにしてももっとも早い記録となりました。

2021年4月 4日 (日)

シロハラかアカハラ?-六義園

 3月23日の朝に六義園から聞こえて来たツグミ系のさえずりが気になっていました。
 アカハラではないけれどシロハラともつかないさえずりでした。
 その後、早朝に時間設定をしてタイマー録音をしましたが、鳴かないか鳴いても遠くてよくわかりませんでした。それをやっと昨日の朝になんとかとらえることができました。
 TASCAM DR-05で録音。1,500Hz以下の低音の軽減、鳴き声の音域のボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。

 45秒間にわたってわずか12声鳴いただけです。鳴いていた時刻は、午前5時8分です。昨日の日の出は5時22分頃、明るくなっている時刻だと思います。
  一節一節、少しずつ変化をしています。アカハラだと節の最後に「チリリ」が付くと思うのですがありません。また、シロハラだとあっても短い傾向がありますが、これもありません。この2種のいずれかと思うのです。去年の休園前の六義園では、シロハラが多くアカハラは少ないか、いないという感じでした。休園が長く季節も変化しましたので、この傾向が変わっているかもしれず、なんとも言えません。
 まだ、さえずりの回数も継続時間も短いので、本格的なさえずりではないのかもしれません。そのため、特徴がまだ現れていないのかもと思います。
 いずれにしても早く新型コロナが収まって、こうした謎の声を確認することができるようになるとよろしいのですが

2021年4月 2日 (金)

ウソのさえずり-日光

 久しぶりに戦場ヶ原を訪れました。
 木道が2019年の台風19号で壊れたため通行禁止になり、行くのをやめていました。開通はしたものの、昨年は新型コロナのおかげで行きそびれていました。記録を見たらなんと3年ぶりでした。
 さっそく赤沼から歩き始めると、迎えてくれたのは数羽のウソの群れでした。
 さかんに鳴いています。
 ウソ声は、「フィ、フィ」とやわらかい短い音で同じ音を繰り返して鳴く声をよく聞きます。そのいつものウソの鳴き声とは違う鳴き方です。けっこう激しい抑揚があり、節にはいくつかのパターンがあって、これを不規則に繰り返しています。
 これが、ウソのさえずりではないかと思っています。過去にも早春に聞いたり、録音していますが、ここまで近くで鳴いてくれたことはありません。国道を絶えず自動車が入って行きますが、これだけ近いと編集加工することでかなりクリアな音にすることができました。
 PCM-D100で録音。ボリュームの増幅、1,500Hz以下の低音の軽減、ヒスノイズリダクションをかけています。

 2羽の雄が鳴き合っています。
 この鳴き方を聞くことは、多くはありません。例外的には、7月14日(2009年)に富士山の5合目にある奥庭で聞き録音したことがありますが、ほとんどが早春です。いわば早春限定の鳴き方です。いずれにしても、ウソはあまりさえずらない鳥ということになります。さえずりがなぜ発達していないのか、さえずりとは何かを考えるのによい機会となる鳥です。
 久しぶりの戦場ヶ原、行けばなにか発見があります。

2021年3月27日 (土)

メジロのさえずり初め-六義園

 3月23日の朝、六義園からツグミ系のさえずりが聞こえてきました。
 アカハラではないけれどシロハラともつかないさえずりです。数声だけ録音できましたが、どうもよくわかりません。それならば、早朝にタイマー録音を仕掛けておけば、もっと近くで、あるいは長く鳴いてくれるのではないかと思い、ここ数日チャレンジしてみました。  3日間、録音しましたがくだんの鳴き声が録音されていることはありませんでした。しかし、昨日から長い間さえずるメジロが録音されていました。昨日の3月26日より本格的なさえずりがはじまったという感じです。
 TASCAM DR-05で録音、ボリュームの増幅、2,000Hz以下の低音の軽減、ヒスノイズリダクションをかけています。

 実は去年の今頃、TASCAM DR-05を六義園に向けて長時間録音を行っていました。電池の持ちの実証実験です。この実験は、4月7日より開始したのですが、そのときはすでにメジロがよくさえずっていました。毎日、メジロのさえずりを録音していると言って良いほど、良く鳴いていました。このさえずりが、いつからはじまっていたのか気になっていたのです。どうも、今年のようすから実験開始の1週間以上前から始まっていたようです。
 ただ、去年の4月はさえずっている時間は26分23秒、今年の初日は11分17秒で、比較して短いものでした。また一節一節も短く、まだ力強さを感じません。さえずりの時間はじめは短く、だんだん長くなるのは当たり前のようですが、実際に記録できたのは初めてです。                      

 

2021年3月24日 (水)

カワアイサ、録り直し-日光

 狩猟鳥で警戒心の強いカワアイサの鳴き声を録るのは、難題です。
 伊豆沼などでは、数100羽の群れでいても水面の真ん中に集まっているのが普通です。どこから見ても距離があり、数100mは離れているのですから鳴き声が聞こえてきたことはありません。
 日光で録音した鳴き声を1ヶ月前にアップしましたが、遠い音を無理矢理、編集加工しているので本来のカワアイサの鳴き声の魅力が伝わるかどうか不安です。ということで再度、録音に挑戦いたしました。
 日光の貯水池ではカワアイサが近いとはいっても、顔を出せば警戒して離れて行きます。近づこうと思えば、カワアイサだけが池から飛び立って池から出ていってしまいます。それだけ警戒心が強いのですから、手持ちでの録音はうまくいきません。そのため、無人録音、あるいはタイマー録音の出番です。録音機を何台も置いて、近くで鳴いてくれる確率を増やすか、何度も試すということで録音を試みました。
 前回も今回も録音機は2台、水の流れ込む音のある水路から離れた場所に置いておきました。鳴くのは日の出時刻の前後であろうと予想して、小鳥の録音と同じように日の出前1時間前から開始して3時間録音しました。
 TASCAM DR-05で録音。200Hz以下の低音の軽減、ボリュームの増幅、ヒスノイズリダクションをかけています。
  前回はおそらく50mは離れていたと思います。今回は、10m程度の距離でさかんにディスプレイをしてくれた感じです。
 今回近くで録れたことで気が付いたことがことあります。まず、ムックリのような「ビューン、ビューン」というのが雄の声、「グ、ゲゲゲ」が雌の声であることは今まで観察でわかていました。ところが近くで録れたことで、連続した「グァグァグァ・・・」という鳴き声がずっとしていることがわかりました。音のかぶり方から雌が鳴いているように思いますが、雄の鳴き声かもしれません。これは、観察することでわかりそうなので次回の課題となりました。

2021年3月23日 (火)

早春の音-コゲラ

 早春の鳴き声の続きです。コゲラです。
 鳴きながらドラミングをしています。
  YAMAHA W24で録音。ボリュームの増幅、400Hz以下のノイズの軽減をしています。


 今までの経験だと「キョキョキョ」という鳴き声のあとにすぐにドラミングをしているのを聞き録音したことがあります。しかし、「ギーッ」といっしょは初めてです。
 ドラミングは、短く回数も少なめ。本格的なドラミングは10回を超えるのが普通ですが、これではおよそ半分の5~6回しか叩いていません。本格的なドラミングをする前に練習をしている感じです。早春ならではのコゲラの鳴き声とドラミングです。
 キツツキ類のドラミングは、春の槌音です。
 

 

2021年3月22日 (月)

早春の音-ヒガラ

 早春の鳴き声の続きです。
 ヒガラのさえずりです。20日、早朝のタイマー録音に入っていた録りたての音です。
 昨日、書いたようにヒガラのさえずりの期間はとても長いのです。しかし、なかなか良い録音が録れません。実はコガラ、メジロ、そしてヒガラといった小さな鳥たちは、鳴き声も小さいのです。たぶんバードウォッチングをしていて、これらの鳥の鳴き声を聞いても声が小さいとは気が付かないと思います。好きな鳥の鳴き声ですから、脳が増幅して聞いてくれるので大きく聞こえてしまうのです。しかし、録音していると声量がないことに気が付きます。ようするに近くで鳴いてくれないと、クリアな音になりません。
 録音をはじめた頃、ヒガラが鳴いている木の下にそっと近づいて録音したことがあります。しかし、それでも大きく録れませんでした。その上、私の気配を察し数声で鳴きやんでしまいました。おそらく私とヒガラとの距離は、10mも離れていなかったと思うのですが、小さな音にしかなりませんでした。
 今回のタイマー録音に入っていた音は、そのときより大きく入っています。10m以内、録音機を置いた木の梢にとまって鳴いていたのでしょうか。いずれにしても、まずまずの録音になりました。
  YAMAHA W24で録音。ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズの軽減をしています。

 ヒガラの早口のさえずりとキジバトののんびりとした鳴き声、この対比が面白い音の風景になってくれました。
 こうした早口のヒガラのさえずりを聞くと「春がどんどん過ぎていく、急いで仕事しろ」といわれているようで気がせいてしまいます。

 

 

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