観察記録

2020年1月10日 (金)

ガビチョウの地鳴きか-日光

 去年の12月、栃木県日光にて録音したよくわからない鳴き声のアップです。
 PCM-D100で録音、ボリュームのアップ、1,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 
 録音したのは2019年12月14日午後3時頃です。場所は、日光市内を流れる大谷川の河川敷、ススキ原の中から聞こえてきました。
 前日に同じ場所を歩いていたらキジの雄が飛び立ちびっくりしました。この日は、こちらから見つけてやろうと歩いていたら案の定、キジがいて驚かせずに近づくことができました。それでも、キジがススキの中に隠れたので、飛び立つ羽音を録ろうと録音機を稼働しながら近づきました。そのときに、聞こえた鳴き声です。
 鳴き声は、この3声のみ。2度目の鳴き声がいちばん大きくはっきりと聞こえます。2,600~5,000Hzくらいまでの幅のある声です。だんだん強くなり、高音まで伸びる音になっています。特徴のあるパターンはなく、縦筋1本という感じの声紋です。
 少なくともキジではありません。この他、この日はジョウビタキ、カワガラス、ツグミ、ホオジロ、ベニマシコ、ハシブトガラス、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ダイサギ、ヒヨドリ、カワラヒワ、エナガ、キセキレイ、カシラダカ、アオゲラを川原で見ています。
 印象として、鳥の名前が浮かんだのはキビタキの地鳴きの一部「グリグリ」あるいは「ギリリ」という鳴き声です。この季節、キビタキはいないはずですし、環境も合致しません。
 あと可能性のあるのは、この日は見つけられませんでしたが、ガビチョウの地鳴きです。手元にある音源を聞いてみますと、短い連続音を続ける鳴き方をしているものがありました。音質が異なりますが、鳴き方は似ています。さえずりが、複雑でいろいろなパターンのあるガビチョウですから、地鳴きもいろいろあるのかもしれません。
 今のところ、ガビチョウの地鳴きとして三角マークです。 

 

 

2020年1月 5日 (日)

ひさびさのトモエガモ-六義園

 トモエガモとの最初の出会いは、1975年頃に訪れた石川県河北潟でした。
 その時の写真です。

 Baikal-teal1
 おそらく2,000羽はいたと思いますが、写真はその一部です。
 初見ですから地元の方に教えてもらって、トモエガモとわかりました。その頃の河北潟は広くて、カモのいるところは近づけませんでした。そのため、この時はトモエガモの巴模様を見ることができませんでした。これは10月頃のこと、まだ多くがエクリプスのため、いずれにしても巴模様は見えなかったと思います。
 その後も各地の湖沼でトモエガモに出会いましたが、いずれも遠くて充実感の乏しい出会いばかり。しっかりと巴模様を見たのは、不忍池でのことだったでしょうか。
 そのトモエガモが、去年の12月16日から1月2日まで六義園に滞在してくれました。それも番での飛来です。
 六義園の過去のデータを見ると、1976年2月1日の雄1羽が最初の記録です。なんと、この記録は現在日本野鳥の会理事長の遠藤孝一さんが学生時代に六義園に訪れて見たものです。
 それ以降、1980年12月7日雄1羽、寺島旭さん。1984年3月4日雄1羽、寺島旭さん。1984年12月22日多少エクリプス羽が残っている雄1羽が私の記録です。寺島さんも私も、あっと言う間に飛び去ってしまい、じっくりと観察することはできませんでした。
 これ以降、ブログ記事にした雌が、2011年11月9日に飛来しています。
  http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2011/11/post-a433.html
 これも、滞在時間は数時間。あっと言う間にいなくなりました。いずれにしても、六義園で巴模様をしっかりと見たことはありませんでした。
 それが、今回のように半月も滞在し、繁殖羽の雄が番で見られるのは初めてのことです。12月16日、はじめに見つけたのはSさん、おかげで常連さん全員で見ることができました。このとき、距離を置いていた雌雄、雄が近づくと雌が離れ、雌が近づくと雄が離れるといった恋のかけひきがとてもおもしろかったです。それが、1週間もすると並んでいることが多くなりました。
Baikal-teal191223
 日本の巴模様は、水の渦巻く様子が由来だとか。水鳥のトモエガモだけに、巴模様がよく似合っていました。

2019年12月31日 (火)

チュウヒの鳴き声を発掘

 大晦日は、六義園は休園ですし、どこに行っても混んでいますので、録りだめした音源の整理をしていました。
 蒲谷鶴彦先生は、ご自身の過去の録音から新たな種類の鳴き声を見つけ出すことを発掘すると言っていました。膨大な先生のコレクションの足下にも及びませんが、長時間録音でただただデータ量の多い私の音源も発掘甲斐があります。
 ということで本日、発掘できたのはチュウヒの鳴き声です。
 2011年12月31日、まさに今から8年前の今日です。場所は、埼玉県芝川第一調節池です。このときは、29日から31日までタイマー録音を仕掛けました。YAMAHA W24は午前5時~8時、OLYMPUS LS-7は午前5時~8時と午後15時30分~16時30分の2パターン。20時間を超えるデータがあります。そのため、ざっとしかチェックしていませんでした。また、名前のわからない鳴き声は「不明」としたままで調べていませんでした。
 今日、不明とされたなかのひとつを聞くと、どうも聞いたことがある声がありました。
 猛禽ぽいことから芝川名物のチュウヒにあたりをつけて『鳴き声ガイド日本の野鳥』に収録されている竹森彰さん録音のチュウヒの声を確認すると、ぴったり一致しました。さらに確認のためにバードリサーチのサイトにある「鳴き声図鑑」、xone-contoでも同じように聞いてみると、間違いなく同じに聞こえます。声紋も、同じようなパターンを見てとれました。自己弁護をしますと、2011年当時はチュウヒの声が公表されていたものはなかったはず。わからないのも無理ありません。蒲谷先生も「チュウヒは何となくのだろう。録って名前の由来になったか確認したい」とおっしゃっていました。
 OLYMPUS LS-7で録音、ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。 


 チュウヒは何度も見ていますが、鳴いているのを聞いたことはありません。竹森さんからは、ネグラ入りする時に鳴くことがあると教えられていました。しかし、冬の夕方の寒い中、そして今日のように風の強いことが多いので録音できないだろうと、チュウヒはあきらめていました。
 今回、発掘したチュウヒの鳴き声が録音されていたのは午後4時です。日没まで30分ですから、夕方の雰囲気の中、ねぐらに戻ってきたところで鳴いたことになります。また、鳴き声は4分にわたり15回鳴いています。教えられたとおりネグラ入りのときに、よく鳴いていました。
 来年は、ぜひとも生でチュウヒを鳴き声を聞いてみたいものです。

追記;録音仲間の「野原から」さんが、正月早々にチュウヒの鳴き声を聞きに行ってくれました。彼のブログの記事してくれましたので、ご覧ください。
下記のURLからどうぞ。
http://blog.livedoor.jp/gnohara/archives/9441655.html


 

2019年11月21日 (木)

テントウムシの日、再び-日光

  8年前に「テントウムシの日-日光」と題して、窓枠のサッシの隙間で越冬しているテントウムシの話をしたことがあります。
 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2011/11/post-d8d4.html
 それ以降、8年前ほどびっしりとテントウムシが越冬することはありませんでした。テントウムシの集団越冬は迷惑ですが、いなくなるのも心配でした。
 ところが先日、日光に行ったおりに見たら8年前に匹敵するほどのテントウムシが集まっていました。
P1080725
 種類は、ほとんどがナミテントウのようですが、専門外ですので間違っていたらすみません。
 天気の良い日でしたので、前回同様に箒で追い出しました。今回、見ていると追い出しても同じところに戻ってこようとするテントウムシが何匹もいることに気が付きました。追っても追っても、サッシのところにくるのです。よほど、ここが気に入っているのか、テントウムシの臭いでも付いていて誘因されるか、おもしろいと思いました。しかし、そのままにしておくと夜、暖房を入れた時に部屋の中を飛び回って困ります。そのため、サッシの隙間に入れないようにガムテープで、上から下までふさぎました。
 1時間後に見たら、それでも3匹のテントウムシが同じ所に入っていました。いったい、どうやって入ったのかも謎ですが、この場所に固執するのも不思議です。 

2019年10月 1日 (火)

カケスの鳴く頃-六義園

 今日から10月、そのわりには東京地方は30度を超える暑さでした。
 朝、六義園からカケスの鳴き声が聞こえてきました。
 PCM-D100で録音、遠かったのでボリュームをアップ、2,000Hz以下のノイズを軽減、ノイズリダクションをかけています。 

  カケスの鳴き声は声紋パターンが不明瞭で、ノイズリダクションをかけるとカケスの声の一部をノイズと判断されてしまい声が変わって聞こえてしまいます。そのため、バランスをとるのが難しいデリケートな鳴き声なのです。不自然にならないよう、同時に録音したカケスの声のないところをボリュームを下げてミキシングしています。
 六義園では、先週に常連さんたちがカケスを見つけています。
 過去の六義園のカケスの記録を見ると、10月15、16日の記録が多く、もっとも早い記録でも10月1日(1989年)です。ですから、9月中というのはかなり早い記録となります。
 この暑さとは関係なく、山の木の実のなり具合などが影響しているのでしょうか。
 カケスの鳴き声から、小さな秋を見つけた感じになりました。

 

2019年9月 2日 (月)

夏鳥最後のさえずり、メボソムシクイ-日光

 関東地方の山なら、夏鳥で最後までさえずっているのは、メボソムシクイではないでしょうか。
 日光市内から日光連山を見上げると、キスゲ平がかろうじて雲の下にありました。さっそく行ってみると、雲が目線くらいにありキスゲ平の高い所と頭の上は黒い雲に覆われています。その雲の下をノスリが2羽飛んでいきます。雲が低いため、ノスリとの距離は近く翼の模様がよく見えます。この他の鳥たちはアカゲラ、ビンズイ、カケス、ホオジロ、シジュウカラ、ヒガラ、ウグイス、アカハラなどの姿や声に出会いました。そして、メボソムシクイがさえずっていました。
 PCM-D100で録音、ボリュームの増幅、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 5月に渡って来たばかりの頃の元気なさえずりとそう変わりないように聞こえます。もう1羽、遠くでさえずっていて、鳴き合っています。
 同じように遅くまでさえずるウグイスは笹鳴きになっていたので、本日聞くことができた唯一のさえずりです。
 以前、9月15日頃に雛に食べ物を与えるメボソムシクイを見たことがありますので、このシーズンは、まだ子育て中でなわばりを守るためにさえずっているかもしれません。
 こうしたメボソムシクイのさえずりを聞くと、今年も夏鳥のさえずりとはお別れ、また来年のお楽しみと実感します。

2019年9月 1日 (日)

コジュケイの鳴き声-日光

 雨間をぬって日光に行って来ました。3泊4日のうち1日はほぼ雨、それ以外の日も雨雲レーダーを見ては隙間を見て出かけました。
 雨が止んでいる時間が短そうなので、近くの大谷川の川原を歩いてみました。日光では、数えるほどしか出会いのないカワセミが目の前を飛んでいったり、オオタカが飛び出し気が抜けない散歩となりました。河畔林のなかを歩くと、葉陰を小鳥が数羽飛び交っていました。姿が見えたのは、翼が青いオオルリの雄の若鳥、それ以外は褐色に見えたものがいて、オオルリの群れのようです。足下には、ミズキの実が落ちているので、これを食べに集まっていたようです。
 鳴き声を録ろうと録音機を向けていると「コココ・・」となにかを打ち付けるような音が聞こえてきました。どこかで、工事でもはじまったのかと思っていると、どうも草むらから聞こえてきます。
 鳴かないオオルリをあきらめて、音のするほうに向かうと「チョットコイ」と1声、「コココ・・・」は、コジュケイでした。
  PCM-D100で録音、ノイズリダクションをかけています。

 この鳴き声で、すくなくとも5分くらい鳴き続けていました。
 「チョットコイ」と何度も鳴き続けるときは、音が重なっているので雌雄でのデュエットだと思います。「チョットコイ」はラブソング兼なわばり宣言でしょう。では、このココ鳴きは音が重なっていないので1羽が鳴いていることになり、どんな意味があるのでしょう。また、鳴いているのが雄か雌か藪の中なので姿が見えず確認することができないのが残念です。
 そういえば、日光に通いはじめた頃は車の前をコジュケイの群れが横切ったり、春になると近くの山から鳴き声が聞こえたりしたものです。ここ10数年は久しく、コジュケイの声を聞いていませんでした。雨の日光で、久しぶりの出会いとなりました。

 

2019年8月 6日 (火)

コエゾゼミとコーラス-日光

 やっと夏らしくなった日光です。梅雨は、明けたものの今度は毎日、午後になると大雨に見舞われ、なかなか録音のチャンスがありませんでした。
 先週末、やっと雨のない予報となり、いつもの霧降高原にタイマー録音を仕掛けました。日の出時間を確認したら午前4時50分です。あっというまに、1時間も日が短くなっていました。そのため、タイマー設定は4時から7時までとしました。
 4時5分からアカハラがさえずりはじめ、ウグイス、ヒガラ、シジュウカラ、カッコウ、ホトトギスとまだ鳥たちの鳴き声はさかんです。ただ、もうあれだけ鳴いていたキビタキ、コマドリ、エゾムシクイの鳴き声をとらえることはありませんでした。
  前回、6月27日に録音したとき(考えてみれば、この日以来、日光は晴れていません)は、エゾハルゼミがにぎやかでした。今回は、コエゾゼミの声になっていました。まずは、ウグイスやホトトギスがバックで鳴くコエゾゼミの鳴き声をお楽しみください。
 YAMAHA W24で録音、フェードイン、フェードアウト以外の加工はしていません。

 ただひたすら「チー」と鳴き続けるセミの声です。だいたい、世界中のセミの多くは、こうしたノイジーな鳴き方をするものが多く、ツクツクボウシのような節のある鳴き方をするセミは少数派だそうです。
 さて、コエゾゼミと迷うのはエゾゼミです。一つは標高の違いがあります。日光あたりですと、標高800mあたりまでがエゾゼミ。1,000m以上がコエゾゼミと分かれます。録音した霧降高原の1,400mほどの場所ですからコエゾゼミということになります。
 また、音の周波数が異なります。エゾゼミの音の中心は約5400Hz、コエゾゼミは約6200Hzで、その差1,000Hzです。ですから、エゾゼミは「ジー」という感じに聞こえ、コエゾゼミは「チーッ」というふうに聞こえます。
 また、老耳の私には、コエゾゼミは近くで鳴いてくれないと聞こえないということになります。

 

 

 

2019年7月28日 (日)

メジロの巣立ちか-六義園

 昨日は、巣立ちの遅いヒヨドリの幼鳥2羽がいるのを常連さんのM上さんか見つけて教えてくれました。
 もう2回目の繁殖でしょうか?シジュウカラも親子も2組見つけました。
 ハクセキレイの幼鳥3羽は、ツミに襲われるというエキサイティングなシーンがあったそうですが、まだ生き延びています。
 この季節の六義園の森は、子育て真っ最中の鳥たちであふれています。
 カミさんがベランダの前が騒がしいので、録音したとのこと。良く茂ったクスの木の中で、姿は見えなかったそうです。YAMAHA W24で録音、1,000Hz以下のノイズを軽減しています。 


  メジロです。警戒、威嚇を感じる鳴き声です。聞く限り、少なくとも2羽の鳴き声がかぶっています。これだけにぎやかですが、数は多くはなさそうです。
 以前、巣立ったばかりのメジロの親子に遭遇したことがあります。そのときの声とよく似ています。かえって、にぎやかに鳴くので何かと思ったら巣立ったばかりの幼鳥を見つけてしまいました。
 小さなメジロの幼鳥を守るための威嚇、どれだけ効果があるのでしょうか。

 

 

 

2019年7月 9日 (火)

魚をくわえて鳴くカワセミ

 近くの公園でもカワセミが子育てに成功しました。
 その後も、同じ公園でカワセミはよく見られています。成鳥幼鳥が入れ替わり立ち替わり見られています。そのため、同じ夫婦か、また巣立った子どもたちか、それとも別のカワセミかやってきたのか判断が難しいところです。
 先日は、カワセミが求愛給餌をしていたということで、再度繁殖の可能性があるのでは、カワセミ狙いのカメラマンたちは期待していました。
 私も魚をくわえたカワセミの雄を見つけました。

Kingfisher190709

 魚は頭が先になっていますので、自分で食べるのではなく求愛給餌のためのくわえ方です。あたりには、雌はいません。そのため、雌を呼ぶために鳴いてくれました。PCM-D100で録音。ボリュームの増幅、3,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。

 魚をくわえているのに、かなり大きな鳴き声を出しています。
 今まで、いろいろな鳥がくちばしに食べ物をくわえながら鳴いているのを聞いたことがありますが、だいたいいつもと変わらない声と声量です。カワセミも同じでした。
  この鳴き声のあと飛び立ち、30mくらい離れたところに飛んでいきました。そこには、雌がいて雄を待っていたようです。めでたく求愛給餌成功。それにしても、これから子育てが始まるのでしょうか。

より以前の記事一覧

2020年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ