観察記録

2017年12月18日 (月)

ルリビタキの「ギッギッ」

 とにかくタイマー録音は、3時間が2機で6時間分あるのですからチェックは時間がかかります。しかし、何が録れているのかわからない楽しみがあります。まだ、ざっとですが、ハシブトガラスのなかにハシボソガラスの声が一声入っていたり、ヒヨドリのいろいろな鳴き声のパターンが録れていたり、シロハラの地鳴きもありました。
 そして、ルリビタキの地鳴きの「ヒッヒッ」のない「ギッギッ」のみの声も入っていました。これは、昼間見たときにルリビタキの雌がとまったクイがあり、その下に仕掛けておいた録音機のほうに入っていました。
 録音機を20m離して置いて置いたのですが、「ヒッヒッ」という鳴き声は、同じ時間に同じパターンで2台とも録音されていました。「ヒッヒッ」は、声量が大きくよく通る声であることがわかります。しかし、この「ギッギッ」のみは、クイの下に置いた1台のみに入っていて、もう1台の同じ時間には入っていませんでした。それだけ声量が低いことがわかります。おそらく、鳥と録音機の距離は1~2mたらず、持っていたら警戒してここまで大きな音では録れないはずの声です。タイマー録音ならではの音です。
 YAMAHA W24でタイマー録音。ボリュームをアップし、1,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



  アップしているのは31秒ですが、全部で1分27秒間にわたって鳴いています。だんだん近づいてきて、だんだん遠ざかっています。また、よく聞くと2羽が鳴き合っているようにも聞こえます。頻度の多い「ギッギッ」と、ときどき鳴く「キョッキョッ」という感じの声が一部でかぶっているので2羽でよろしいでしょう。これが、雄と雌なのか興味はつきません。

2017年12月17日 (日)

ルリビタキの鳴き声-タイマー録音成功

 近くの公園で、ルリビタキがいるとのこと。行って見ると、雄と雌がいて盛んに鳴いていました。ただし、公園なので人が通るし車の音も大きく聞こえるので、夕方に再訪してタイマー録音を仕掛けました。タイマー設定は日の出が午前6時45分なので6時~9時の3時間、4,800Hz/16bitで録音すると約2Gとなります。録音機はYAMAHA W24、午前中ルリビタキがいたところに2機を20mほど離して置いておきました。
 不思議なことにタイマーを仕掛けた時間にいつも目が覚めます。なんと、目が覚めると強い風が吹いています。風速は10mくらいありそうです。これは、録音は無理と思ってそうそうに回収に行きました。
 現在、音源チェック中です。ありがたいことに風には止み間があって、その時に鳴いている部分もありますので、なんとかなりそうです。
 録音開始の午前6時には、もうハシブトガラスが鳴き始めていました。ヒヨドリが6時21分に鳴き始め、ルリビタキが鳴き始めたのは、33分でこのときは2分38秒間鳴き続けていました。声が遠くなったり近くなったりしていますので、移動しながら鳴いているのがわかります。風の音の少ないところをノイズリダクションをかけ、ボリュームはそのままです。



 その後も7回ほど、鳴き声が入っていました。声は、遠いものもありましたので移動しながら鳴いているか、あるいは雄と雌がいましたので離れた雌雄が鳴いていたものと思われます。
  次にアップするのは「ギッ、ギッ」という声が入ったものです。同じ録音機で、ボリュームを
アップし、ノイズリダクションをかけています。



  ルリビタキの地鳴きから雌雄を区別できるかは課題です。私の記録では、雄が「ヒッ、ヒッ」と鳴き続けたものがあります。また、雛連れの雌がときおり「ギッギッ」と鳴いていたのを聞き録音をしています。このことから、雄と雌によって鳴き方に違いがあるのかもと思っています。ただ、サンプル数が少ないので、もう少し観察しないとならないでしょう。
 今年は、ルリビタキとの出会いがありそうですから、観察例を増やせたらと思います。

2017年12月15日 (金)

ハシブトガラスの枝落とし-六義園

  私は、ハシブトガラスが小枝や葉をちぎって落とすのは繁殖期に限られた行動で、威嚇から攻撃へうつる流れの一部ではないかと思っていました。濁った「ガァッ、ガァッ」と怒った声が前後にあって、その後に後ろから頭を蹴る行動を伴うこともあったからです。
 大阪自然史博物館の和田岳さんによると、この枝落としは冬にも行われ、関西で多く、少なくとも20年以上前から行われているとか。ということで、情報を呼びかけたら関東、東京でもあったとのこと。下記URLに詳しく書かれています。
   http://www.mus-nh.city.osaka.jp/wada/DataBase/TwigDropping.html
 他の人よりハシブトガラスを見ているはずの私ですが、今まで冬に枝落としをやっているのを見たことがありませんでした。Facebookの和田さんの書き込みから冬の枝落としがあるのを知って、いつか見てみたいと思っていました。
 ところが一昨日、六義園を歩いていると「ガッ、ガッ」と威嚇じみた声で鳴き、とまっている枝をつついているハシブトガラスがいました。繁殖期に巣立った幼鳥に近づいてしまったときに似た動きです。そして、上から葉の付いたクスノキの枝が、ヒラヒラと落ちてきました。

Edaori1712151

 六義園に入ったときから遠くでこのハシブトガラスの声が聞こえていましたので、私への威嚇ではないと思います。周りには連れ合いと思われるもう1羽のハシブトガラス、隣のなわばりのものでしょうか、数10m離れたところにもう1羽がいます。私には見えないオオタカかツミがいるのでしょうか。それとも、隣のカラスがなわばりに侵入してきたからでしょうか。
 その後、くだんのハシブトガラスの怒りが収まったのが、飛んで行ってしまいました。カラスがいたところに行って見ると、私が落ちてくるのを見たクスノキの枝以外にも点々と10本程度の枝が落ちていました。ということは、やはり私への威嚇ではなく、ずっと枝落としをしていたことになります。なお、風はありましたが、クスノキの小枝が折れるほどの強風ではありません。また、折れた枝の断面は生々しく枯れて墜ちてきたものはではありませんでした。

Edaori1712152

 短い観察時間です。それに、多くの枝が落ちていても、それを落としているのを見ているわけではありませんので、確定したことは言えません。いずれにしても、繁殖期以外の枝落としを観察することができました。

2017年12月 5日 (火)

冬のヒヨドリ-六義園

 久しぶりに六義園に行きました。

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 このところ、モミジが見頃を迎えたために檄混みの六義園です。そのため、鳥もいないだろうと敬遠していました。今日は、天気の良さに誘われて、混んでいるのを覚悟で出かけました。
 午前中早めは、まだそれほど混んでいませんので、ゆっくりと探索ができました。今年の紅葉は、夏の雹の影響のため新たに芽生えた葉が紅葉していないか、あるいは茶色に枯れてしまっているということで、かなり寂しい感じです。それでも、ところどころ真っ赤に色づいたモミジには、写真を撮る人が集まっていました。
 鳥的には、森のなかではウグイス、シロハラ。池には、キンクロハジロ、ホシハジロ、そしてオオバンが1羽いて、冬の顔ぶれがそろってきました。
 音的には初冬らしい音、ヒヨドリの冬の声を録りたくて粘ってみました。ヒヨドリの鳴き声というと、にぎやか、あるいはうるさいというイメージがあります。しかし、冬の公園や雑木林で1羽、あるいは2羽が鳴き合う声は初冬らしい静けさを感じる音となります。
  PCM-D100で録音、2,000Hz以下の低音を軽減、ノイズリダクションをかけています。



 いかがでしょうか。ウグイスの笹鳴きも、静けさを醸し出すことに気が付きました。

2017年11月29日 (水)

無音と水音-日光キスゲ平

 暖かくなるという天気予報に誘われて日光に行って来ました。
 南斜面の霧降高原キスゲ平園地は、風もなくおだやか。標高1,600mの山地、11月最終週とは思えない暖かさです。みごとな青空が、季節感を狂わせます。

Kisuge170029

 足下を見るとクモが歩いているし、羽虫も飛んでいます。いつの間にか、身体にテントウムシがとまっていました。暖かさに誘われて、虫たちが活動しています。鳥は、ウソ、コガラ、ハシブトガラス、ジョウビタキ、カケスの姿や声が聞こえました。
 ただ、音的にはとても静でした。いつもは、車の音がうるさい霧降道路ですが、今日はたまにしか車がとおりません。キスゲ平の往復とも前後に車やバイクがおらず、ゆっくり風景を楽しみながらドライブができたほどです。ですから、無音体験ができました。PCM-D100で録音。そのまま、切り出しただけです。

 以前、夜の無音体験を記事にしました。そのときの音と同じでした。ご興味のある方、下記のリンクでお聞きください。

http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2010/06/post-9e37.html

 実は、静けさというのは音があることによって、より感じます。順路に一ヶ所だけ、水が湧いているところがあります。雨の少ない季節になって、流れがかなり細くなっていました。それだけに、水音も小さく静けさを醸しだしていました。PCM-D100で録音。100Hz以下の低音を軽減しています。

2017年9月30日 (土)

ヒヨドリがハイになっている-六義園

連載は一時、中断です。調べたら確認したいことがたくさんあって、まとめきれません。それにしても、たった80年前のことを調べようと思ったら、なんとたいへんなことか。
 さて本日、六義園のクスノキのなかでヒヨドリがさかんに鳴き続けていました。まるで、おしゃべりをしているみたいです。
 PCM-D100で録音、2,000Hz以下の音域の軽減、ノイズリダクションをかけています。



  なんだか、ハイになっている感じです。数羽が、これから渡りをするためにテンションを上げて鳴き合っている感じがします。いつもにぎやかなヒヨドリですが、一調子高く鳴き声の間が短く聞こえます。
 黒田長久さんの本に、ヒヨドリが渡りを前にしてハイになるようなことが書かれていたと思うのですが、見つけられませんでした。『鳥類生態学』(出版科学総合研究所・1982)だと思って探しましたが記述がありませんでした。どうも、最近こういうことが多くなりました。記憶していたことを、確認しようとするとなかなか出てこないので困ります。
 同じように、記憶を確認するのに手間取っている連載の再開には、もうしばらくかかります。

2017年9月23日 (土)

ツツドリ来訪-六義園

 午前9時の開園を待って、六義園に入りました。開門前にも関わらず、双眼鏡や望遠レンズを持った人が数名待っています。もちろん、常連さんもいます。やはり、この季節は夏鳥たちの渡り狙いのバードウォッチャーやカメラマンがやってきます。
 入っていきなり、ツツドリを見つけました。順路の上を横切る電線にとまっていました。とっとと行ってしまったカメラマンは、頭の上にいるツツドリに気が付かないで素通りでした。顔見知りの方たちに教えてあげて、皆で見ることができました。私たちが集まっているので、何事かと出てきた事務所の方たちもツツドリを見ることができました。

Oriental_cuckoo170923

 六義園で渡りの季節に見つかっているホトトギスの仲間は、圧倒的にツツドリが多いのです。春も秋も出会いが多いのは、ツツドリです。今年の秋は赤色型が最初に見られ、それ以降も断続的に出現し、今日はノーマルタイプでしたから複数のツツドリが六義園を通っていることになります。

2017年9月22日 (金)

イカルの幼鳥の鳴き声-日光

 イカルの地鳴きは「キョ、キョ」と聞こえ、キツツキ類の声によく似ていると表現されます。しかし、これ以外にも短く「ピルピル」を連続する声も聞くことがあります。ただ、イカルは比較して警戒心が強いこと、良く茂った木の中にいることが多いこと、そして群れでいるので鳴いている個体を特定してリップシンクロを確認するのが難しいにが困りものです。
 この季節、今年生まれの幼鳥は頭が黒くありませんので区別できます。以前、幼鳥が鳴いているのを確認したことがあります。特有の声で「キョ、キョ」と異なりました。
 話は前後しますが、前々回(9月10日)に日光に行ったときに、イカルの幼鳥が鳴いているのを録音することができました。PCM-D100で録音、1,500Hz以下の低音のカット、ノイズリダクションをかけています。



 録音したのは大谷川の川音がうるさいため、かなり加工していますのでご了承ください。いつもの「キョ、キョ」とはが異なり「ピョ」ないし「ビョ」という感じに聞こえます。スペクトルで比較すると、1,000Hzほど低いところに声の中心があり、それが違って聞こえると思います。ただ、幼鳥の鳴き声は成長段階で変わっていきますので、これ以外の声で鳴いている場合もあると思います。
 いずれにしても、この季節限定の録音となります。
 

2017年9月19日 (火)

アオアシシギに会いに-葛西臨海公園

 台風一過の好天気に誘われて、久しぶりに葛西臨海公園にアオアシシギに会いに行きました。

Greenshank170919

 鳥類園にたどりつくと、上空を飛んでいく中型の鳥がいます。頭上を過ぎたところで気が付いたので、後ろ姿です。最初は、チョウゲンボウかと思いましたが、尾がそれほど長くなく、翼の先がそれほど尖っていません。頭に浮かんだのはヨタカです。渡りの途中、昼間飛んでいるのを見たことがありますから可能性はあると思いました。ちなみに、このあとチョウゲンボウが飛びましたが、尾の長さが違ったことは間違いありませんでした。
 ウォッチングセンターでアオアシシギを見ていると、目の前に藪に褐色の鳥がいました。藪から藪に移動していくために写真を撮ることはもちろん、なかなか特徴が掴めません。大きさはスズメより大きくオオヨシキリより小さい、背中は少し赤みのある褐色、腹は白にちかい淡色、嘴に黄色味あり、過眼線がある、足は黒くない。印象としては、のっぺりした顔で面長に見えました。
 最初はオオヨシキリかと思いましたが、顔の印象が異なります。シマセンニュウはもっと小さいしと、消去法でエゾセンニュウの名前が残りました。ただ、エゾセンニュウの渡りのコースは日本海側にあると言われており、太平洋側にいても良いのかなと言った疑問が残りました。
 秋の葛西と言えば、アオアシシギの声です。ウォッチングセンターの周辺では少なくとも4羽、多ければ6羽いたと思います。しかし、およそ1時間、待ちましたが聞こえたのは一声のみ。けっこう鳴かない鳥なのです。
 好天のなか、いろいろ出会いのあった葛西でした。

2017年9月18日 (月)

9月のタイマー録音2-日光

 9月の森で早朝の録音をしたことはありません。どうせ鳥は鳴いていないだろうと、早起きをしないためです。今回、タイマー録音を仕掛けて、けっこうさえずっている鳥もいるし、さかんに地鳴きをしている鳥もいて、生で聞いてみたいと思いました。
 今回、不思議に思ったのは地鳴き系の声の多くが高い音で鳴いていることです。そもそも、地鳴きの音域はさえずりの音域の中に入っているのがほとんどなので、いろいろあって良いはずなのです。高いというのは、ヤブサメのさえずりの音域である8,000Hz前後、あるいはそれ以上ということになります。
 タイマー録音の一部のスペクトル表示を下記にアップします。録音時間の3時間のうち、鳥の声がパターンと表れている部分を残した23分30秒をモノラルに変換しています。横軸が時間、縦がHzで、0~10,000Hzです。

2017_09_18_21_56_20_73

 ご覧のように7,000~8,000Hzにパターンがはっきり表れています。多くが、エナガ、シジュウカラ、ヒガラなどのカラ類です。ときどき、7,000Hz以上の高いパターンはヤブサメのさえずりで、地鳴きも入っているかもしれません。また、5,000~9,000Hzに縦に長いパターンは、コガラの「ニィー、ニィー」とシジュウカラの「ジュクジュク」です。
 逆に6,000Hz以下にパターンは少なく、かすかにあるのがハシブトガラスです。左のほうに比較的濃く見えるパターンは、ゴジュウカラです。
 たとえば、同じ場所で初夏に録音したコーラスには、低いツツドリやカッコウ、中ぐらいのルリビタキやキビタキ、高いエゾムシクイと、幅広い音域に鳴き声がありました。それに比べるとこのいシーズンは高い声で鳴く鳥が多いということになります。
 今回はたまたまなのでしょうが、これではせっかく早起きして生で聞いても、私には聞こえないかもしれません。

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