観察記録

2018年5月20日 (日)

コチドリのケンカ-葛西臨海公園

 今日は、どこかに行かなければと思うような天気予報。ということで、葛西臨海公園の鳥類園に行きました。久しぶりにレンジャーのN村さんにお会いできて、いろいろ情報を教えてもらいました。
 良い天気のわりには、バードウォッチャー、カメラマンとも少なく、風は強いものの録音ができそうです。ハイドも1人くらいしかいないので話し声に悩まされることはありませんでした。目の前には、キアシシギ、遠くでコチドリが鳴いています。お試しのタスカムのDR-44WLを置いて録音していました。しばらくすると、コチドリが目の前に来て、追いかけあったり、時には身体をぶつけ合うほどの激しい争いをしてくれました。

Little_ringed_plover180520

 そのときの声が、これ。DR-44WLで録音。ボリュームはそのまま。1,500Hz以下の低音ノイズの軽減、強めにノイズリダクションをかけています。



 2羽の鳴き声が重なりあって、まるでカイツブリの雌雄のデュエットのようです。可愛い鳥ですが、戦いは熾烈でした。

2018年5月19日 (土)

トケン競演-六義園

 今朝は、六義園からホトトギスの鳴き声が聞こえてきました。はじめは空耳かもしれないと思うほど、遠くで鳴いていましたが間違いありません。ホトトギスです。
 9時の開園と同時に入って、常連さんたちと探します。ときどき鳴いてくれるので、皆で声のするほうに行くと、幸いにして姿も見ることができました。なかには、写真を撮れた方もいて、今年最後の夏鳥の通過かもしれないホトトギスを楽しみました。
 そろそろ引き上げようとベンチに座っていると、遠くでまたホトトギスの声が聞こえたので録音。家に帰ってきてから、音源を改めて聞くとなんと後ろでジュウイチも鳴いていました。
 TUSCAM DR-44WLで録音。ボリュームの増幅、1,500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 録音しているときは、ホトトギスの声しか聞いていませんでした。自己弁護すると、玉砂利の上を歩く足音が聞こえましたので、それが気になっていたせいもあります。それになにより、六義園でホトトギスとジュウイチがいっしょに鳴くなんて思ってもみませんでした。私の記録では、ホトトギスは過去に記録がありますが、ジュウイチは初めてです。また、カッコウ、ツツドリも記録がありますので、これで普通に出会えるトケン類がそろったことになります。
 それにしても昨夜未明の嵐のような中、よく渡ってきたものです。嵐のおかげで六義園で一休みということなったのかもしれません。
 ちなみに、トケンとは杜鵑と書きホトトギスのことです。今では、ホトトギス科と言いますが、私が鳥を見始めた1960年代はトケン科と言っていました。一度おぼえた言葉、つい出てしまいます。

2018年5月13日 (日)

エナガの雛の声はスズメ似?!

 先日、エナガの巣の近くに録音機を置いてタイマー録音をして鳴き声のサンプルを集めました。雛は、巣立ち間近ですから餌を乞う雛の鳴き声が入っていてもよいと思って、チェックをしました。
 以前、幼鳥の鳴き声については、拙ブログで記事にしました。
   http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2017/06/post-5017.html
 飛び回る幼鳥はシジュウカラによく似た声で、エナガのほうが澄んだ声に聞こえます。いずれにしても「チ、チ、チ」あるは「ツ、ツ、ツ」と聞こえる声です。そのような鳴き声がないか、いくらチェックしてもありませんでした。
 しかし、親鳥が「ジュリリ」あるいは「ツ、ツ、ツ」と鳴きながら巣の近くにやってくると、かならずスズメの鳴き声がすることに気がつきました。スズメが鳴き合うときの少し濁った「ジープ、ジープ」という声です。よく音源をチェックすると、親鳥の声が聞こえる15回のうち7回に入っていました。
 これは、ひょっとするとスズメの声ではなくエナガの雛の声なのかと思い、巣の発見者の一人で常連さんのK藤さんにおたずねしたところ、巣の下にいるとスズメのような声が聞こえたとのことでした。
 こんな声です。



 エナガの親鳥の「ジュリリ」が近づいてくると、「ジープ」というこの声がさかんにきこえるようになります。よく聞くとスズメの鳴き声とは異なります。エナガの雛の声と考えて、よろしいかと思います。
 巣の中の声と巣立ってから鳴き合う声が違う例はよくあります。なかでも、エナガはかなり違う声で鳴いていました。巣の中では、天敵に気づかれないように小さな声で親鳥だけに聞こえるように鳴き、巣立ったら森の葉が茂ったなかでも離れた仲間にも聞こえるように高い音で鳴いているのでしょう。

2018年5月 1日 (火)

ミゾゴイが鳴いた・その2-六義園

  翌日、もしかしたらミゾゴイの姿を見ることができるかもしれないと、六義園のいつものコースを一周。常連さんたちにも、ミゾゴイ情報をお伝えしておきました。
 いつもアカハラがいるところで、アカハラがよくさえずっていました。これ幸いと録音機を置いて、少し離れたところから姿を探します。常連のH本さんも加わって写真を撮ろうと姿をさがしていました。この場所は六義園でも、もっともよく木が茂った場所で、樹幹部でさえずるアカハラの姿を見つけることはできません。その後、観光客の一団がやってきたので録音は終了。アカハラも鳴き鳴きやみました。この間の録音ファイルは、8分23秒となりました。
 家に帰って音源をチェックしてみると、なかなか良い感じにアカハラが鳴いています。そして、なんとミゾゴイの鳴き声が聞こえるではありませんか。はじめの方にキジバトが鳴いており、ほぼ同じ音域のため何度も聞き直しましたが、ミゾゴイに間違いありません。もちろん、遠くて小さな音です。録音しているときは、私もH本さんも聞き逃してしまったことになります。
  PCM-D100で録音。100Hz以下のノイズのカット、ミゾゴイの音域のボリュームアップ、強くノイズリダクションをかけています。

 

 ノイズリダクションにより他の鳥、たとえばハシブトガラスの声が変質していますので、ご了承ください。それにしても、後ろでアカハラ、コゲラ、ヒヨドリが鳴く、ミゾゴイの声は初めてです。悔しいのは、ミゾゴイの声はこの2声のみ。聞こえていなかったのですから、鳴いたところで録音を終了しているのです。ですから、最後にちょこっと入っていたことになります。
 その後、同じ頃六義園を回っていたM上♂♀さんは、茶色の大型の鳥を見ており、木の中に姿を消しいくら探しても見つからなかったとのこと。大きさ色、高い隠遁性からミゾゴイの可能性のある鳥をちらっと見ていました。
 ということで、前夜に鳴いたミゾゴイが翌日も六義園にいたのでしょう。また、ミゾゴイが昼間も鳴くことがわかりました。
 それから、まだ六義園にミゾゴイがいるのではないかと毎晩、鳴き声を確認していますが、残念ながら鳴かず。渡りを続けて行ったようです。
 それにしても、聞き逃したのが悔しくてしかたありません。この悔しさは、とうぶん尾を引きそうです。 

2018年4月30日 (月)

ミゾゴイが鳴いた・その1-六義園

 1週間前の4月23日のことです。午後7時30分頃、六義園から低い声が聞こえてきました。このシーズンにアオバズクが鳴いたことがあるので耳を澄ますと、ちょっと違います。とにかく録音とPCM-D100を窓に置きイヤーフォンを通して聞くと、なんとミゾゴイでした。
 このとき東京地方は、風速10mほどの強風が吹いていて、ベランダの前のクスノキが音を立てています。また午後7時台の本郷通りの交通量は多いため車の音も騒音も加わって環境ノイズが凄いなか、かすかに聞こえます。
 ミゾゴイの声は、低いので定位がつかみにくい上に遠いので、どこから聞こえて来るのかわかりません。池のほとりの木にとまって、鳴いているミゾゴイの姿を想像しながらの録音です。声は、たえず小さくなったり大きくなったりしています。違いが頻繁なので、移動をしているというより向きを変えて鳴いているためと思いました。
 30分ほど録音しても、まだ鳴き続けています。一晩、どのように鳴くのか。また、近くに来て鳴いてくれるかもしれないと、長時間録音の体制に移行。万が一のことを考えて、YAMAHA W24も並べて録音しました。
  ざっと一晩の録音をチェックすると午後11時53分に鳴きやんでいました。まるで、日付をが変わるのを待っていたのかのように鳴きやみました。4時間半、鳴き続けていたことになります。この間、1時間近く鳴かないこともあれば1分も間を開けず鳴いたりしています。不規則かつ断続的でした。また、少ないと3声、多いと8声鳴き、これもバラバラ、傾向は掴めませんでした。
 ちなみに六義園では、ミゾゴイの記録は4回目。いずれも姿による確認で、鳴き声を聞いたのは初めてです。
  午後11時頃、車の量が減り、風の静かな時に鳴いた声をピックアップした音源です。PCM-D100で録音、ミゾゴイの鳴き声の音域のみボリュームの増幅、400Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



  古めの記録では、世界中で500羽、最近でも5〜600羽、あるいは1,000羽しかいなと言われているミゾゴイです。そのミゾゴイが、23区内、山手線の内側で鳴いた記念の音源です。また、渡りの途中でも鳴くことがわかりました。
 これだけ鳴いているのですから、夜明け前も鳴くだろうと午前4時台もていねいにチェックしましたが、鳴いているのはハシブトガラスばかりでミゾゴイは鳴きませんでした。 どうやら六義園で、一休みして渡って行ってしまったようです。と思ったら大間違いでした。
 続きます。

2018年4月29日 (日)

春の渡りを楽しむ-谷津干潟

 本日は、バードウォッチングに目覚めたツァイスのK堀さんのお誘いで谷津干潟へ。日本野鳥の会の職員3名も同行してくれて、久しぶりの谷津干潟を楽しみました。「暑い、熱中症にご注意」という天気予報でしたが、海辺は風が心地よくて気持ちの良い1日でした。

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 ゴールデンウィークは、シギチドリを見るために休日があるようなもの。三番瀬も良いのですが、このシーズンは潮干狩りで檄混みとなるので、鳥も谷津干潟に避難してくるのではないかと予想しての来訪です。
 着いた時は、まだ潮が引き始めたばかりでメダイチドリが10数羽。ハマシギが50羽ほどでした。だんだん潮が引くに従いハマシギは300羽ほどの群れが入ってきて、チュウシャクシギも2羽。ダイゼン50羽ほどの群れにキョウジョシギが1羽入っていました。このほか、いつまにか来ていなくなったコチドリなど。
 ここ数年、春の渡りのシーズンを見ている限り、そこそこの数かなと思っていました。私としては、久しぶりのハマシギの群れがひるがえる様をみて満足していたのですが、東京港野鳥公園のレンジャーのF沢さんは「少ないですね」と不満顔です。
 そうなんですよね。往年の谷津干潟を知っている者としては、物足りないのは事実です。かつて、空を覆うハマシギの数千羽の群れが織りなすマスゲームを見たことのある者としては、いったいあの群れはどこに行ってしまったのだろうかと思ってしまいます。なにしろ、基本種のキアシシギが1羽もいないのですから、シギ・チドリの識別の基礎をお話しするにも苦労します。
 大先輩から「昔は鳥が多かった」とか「空を覆うように鳥が」と聞いて、もっと早く生まれてくれば良かったと悔しく思ったものですが、私たちもとうとう同じようなことを言うようになってしまいました。
 ランチは、谷津干潟野鳥観察センターのなかにあるカフェオアシスで。写真は、デザートに注文した季節限定の和菓子のセット。カルガモ親子をイメージしているそうです。
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2018年4月23日 (月)

マヒワのさえずり-戦場ヶ原

 戦場ヶ原では、冬鳥の群れが飛び交っていました。いちばん多かったのは、マヒワで5,60羽の群れでした。ただ、動きがはやくカラマツの木の上の方にいたかと思うと、あっという間に森のなかに飛び去り、また別のところで頭上を通過していくという出会いです。
 ですから、マヒワがいたと思って録音機を向けて稼働させ飛び去ってしまうまで、わずか2分のファイルです。そのなかに、マヒワのさえずりが一声入っていました。
 PCM-D100で録音。ボリュームをかなりアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかなり強くかけています。



 マヒワとの距離はおよそ30m。小さなマヒワのさえずりの声は大きくありません。それに、手前に湯川の流れがあるのでかなり条件は悪い録音です。 
 以前、北海道の北見市で録音したマヒワのさえずりと一致しました。
 渡り去る前に冬鳥たちのさえずりを拾うのは、この時期の楽しみです。

2018年4月19日 (木)

コマドリが渡って行った

 先週のこと、近くの公園でエナガの繁殖を確認していると、遠くでコマドリのさえずりが聞こえました。空耳かと思いましたが、いっしょにいた仲間も聞こえるというので、これは本物だと声のするほうに駆けつけました。声が聞こえたあたりに行くと、すでに常連さんたちも聞きつけていて顔ぶれがそろっていました。皆さん、良い耳をお持ちです。
 しばらくすると、さかんにさえずってくれました。PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、2,000Hz以下の低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ヒヨドリとシジュウカラがバックで鳴いているのは、公園ならでは録音です。繁殖地の日光の金精峠で聞くさえずりに比べると、声量が低く一節一節に変化があり安定していない感じがしますが、コマドリに間違いありません。常連さんが撮られた写真を見ると、コマドリの雄でした。私は、この公園で過去に2回しか遭遇しておらず、珍しい記録となります。
 この日は、午後もさえずり。翌日も聞かれたとのこと。わずか2日の滞在でした。
 いよいよ夏鳥たちの渡来が始まりました。

2018年4月13日 (金)

ドバトのディスプレイ-水元公園

 昨日は、天気が良かったので水元公園へ散歩に行きました。
 公園は新緑がまぶしいほど茂り、カモ類の姿が減り、ユリカモメは夏羽になっていました。
 久しぶりに録音できたのが、ドバトのディスプレイです。
 PCM-D100で録音。ボリュームの増幅、300Hz以下の低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 後ろで、ヒヨドリやヒドリガモが鳴いています。
 実は、野鳥録音ではドバトは難題の鳥です。まず、にぎやかな環境にいることと、低い声なので環境のノイズに紛れてしまうこと、そして思うように鳴いてくれないからです。今回も録音機を向けると鳴きやんでしまうこと数回、いつも鳴いているようですが、けっこう短い時間しか鳴いていないのです。また、移動しながら鳴くので、近くで鳴き始めてもあっという間に遠くに行ってしまいます。この音源も1分ほどしかありません。
 蒲谷鶴彦先生もなかなか録ることができず、1996年に発行された『野鳥大鑑333』にはドバトの鳴き声は収録されていません。2001年の改訂版『野鳥大鑑420』で、やっと2000年に上野の不忍池のほとりで録音された音源が収録されました。「ドバトが録れた」とお喜びになっていたことをおぼえています。

2018年4月12日 (木)

ウグイスの「グ、グ、グ」鳴き-日光

 以前、箱根の金時山へ取材に行ったとき、ウグイスがとても近くでさえずってくれました。そのとき、「ホーホケキョ」というさえずりの合間に「グ、グ、グ」または「ギュ、ギュ、ギュ」、あるいは紙をまるめるような「クシャ、クシャ」と聞こえる濁った短い小さな声が聞こえました。ウグイスは、笹藪の中で鳴いているので姿は見えず、ほんとうにウグイスの声か確認できません。ただ、「ホーホケキョ」という声といっしょに「グ、グ、グ」という声もいっしょに移動して行きましたので、ウグイスが鳴いていることは間違いないと思いました。
  ウグイスがこのような声で鳴くと書かれた文献を見つけることができませんでしたし、ネット上での書き込みでも見つけることができませんでした。ウグイスが、このような声を出すとは、知られていないことなのかもしれません。
 しかし、それ以降、ウグイスがこれほど近くで鳴いてくれることありませんでした。小さな声ですので、よほど近くにウグイスがこないと聞こえない声なのです。今回の日光では、日光駅からほど近い池のほとりにタイマー録音をしかけました。実は、ここにはカワアイサがいるので、できたらカワアイサの声を狙っての設置でした。しかし、カワアイサにはフラれ、近くで鳴くウグイスがたくさん入っていました。近すぎて音が歪むのではないかと思うほどです。最近の録音機には、リミッター機能があります。簡単に言うと、同時に低い音でも録音していて突然大きな音が入ったら、音を入れ替えてくれる機能です。この機能のおかげで音が割れることが軽減されます。
 今回も近くで鳴いた「ホケキョ」は、リミッターが効くほど近くで鳴いてくれました。おそらく1mも離れていないところで鳴いていたのだと思います。タイマー録音ならではの近さです。そして、よく聞くと「グ、グ、グ」という小さな声も入っていました。
 YAMAHA W24で録音。ボリュームはそのまま。1,500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ウグイスが、草むらの中を移動して行く、「カサカサ」といった音も入っていますので、お間違えないようお聞きいただければと思います。この「グ、グ、グ」と言う声は、とても小さいので仮にいつも鳴いていても聞こえないと思えます。そのため、特別の意味があるのか、それともいつものことなのか、判断が難しいものがあります。
 これからも、近くで聞いたり録音するチャンスがあれば、「グ、グ、グ」鳴きがあるか、気にしていただければと思います。

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