観察記録

2017年9月30日 (土)

ヒヨドリがハイになっている-六義園

連載は一時、中断です。調べたら確認したいことがたくさんあって、まとめきれません。それにしても、たった80年前のことを調べようと思ったら、なんとたいへんなことか。
 さて本日、六義園のクスノキのなかでヒヨドリがさかんに鳴き続けていました。まるで、おしゃべりをしているみたいです。
 PCM-D100で録音、2,000Hz以下の音域の軽減、ノイズリダクションをかけています。



  なんだか、ハイになっている感じです。数羽が、これから渡りをするためにテンションを上げて鳴き合っている感じがします。いつもにぎやかなヒヨドリですが、一調子高く鳴き声の間が短く聞こえます。
 黒田長久さんの本に、ヒヨドリが渡りを前にしてハイになるようなことが書かれていたと思うのですが、見つけられませんでした。『鳥類生態学』(出版科学総合研究所・1982)だと思って探しましたが記述がありませんでした。どうも、最近こういうことが多くなりました。記憶していたことを、確認しようとするとなかなか出てこないので困ります。
 同じように、記憶を確認するのに手間取っている連載の再開には、もうしばらくかかります。

2017年9月23日 (土)

ツツドリ来訪-六義園

 午前9時の開園を待って、六義園に入りました。開門前にも関わらず、双眼鏡や望遠レンズを持った人が数名待っています。もちろん、常連さんもいます。やはり、この季節は夏鳥たちの渡り狙いのバードウォッチャーやカメラマンがやってきます。
 入っていきなり、ツツドリを見つけました。順路の上を横切る電線にとまっていました。とっとと行ってしまったカメラマンは、頭の上にいるツツドリに気が付かないで素通りでした。顔見知りの方たちに教えてあげて、皆で見ることができました。私たちが集まっているので、何事かと出てきた事務所の方たちもツツドリを見ることができました。

Oriental_cuckoo170923

 六義園で渡りの季節に見つかっているホトトギスの仲間は、圧倒的にツツドリが多いのです。春も秋も出会いが多いのは、ツツドリです。今年の秋は赤色型が最初に見られ、それ以降も断続的に出現し、今日はノーマルタイプでしたから複数のツツドリが六義園を通っていることになります。

2017年9月22日 (金)

イカルの幼鳥の鳴き声-日光

 イカルの地鳴きは「キョ、キョ」と聞こえ、キツツキ類の声によく似ていると表現されます。しかし、これ以外にも短く「ピルピル」を連続する声も聞くことがあります。ただ、イカルは比較して警戒心が強いこと、良く茂った木の中にいることが多いこと、そして群れでいるので鳴いている個体を特定してリップシンクロを確認するのが難しいにが困りものです。
 この季節、今年生まれの幼鳥は頭が黒くありませんので区別できます。以前、幼鳥が鳴いているのを確認したことがあります。特有の声で「キョ、キョ」と異なりました。
 話は前後しますが、前々回(9月10日)に日光に行ったときに、イカルの幼鳥が鳴いているのを録音することができました。PCM-D100で録音、1,500Hz以下の低音のカット、ノイズリダクションをかけています。



 録音したのは大谷川の川音がうるさいため、かなり加工していますのでご了承ください。いつもの「キョ、キョ」とはが異なり「ピョ」ないし「ビョ」という感じに聞こえます。スペクトルで比較すると、1,000Hzほど低いところに声の中心があり、それが違って聞こえると思います。ただ、幼鳥の鳴き声は成長段階で変わっていきますので、これ以外の声で鳴いている場合もあると思います。
 いずれにしても、この季節限定の録音となります。
 

2017年9月19日 (火)

アオアシシギに会いに-葛西臨海公園

 台風一過の好天気に誘われて、久しぶりに葛西臨海公園にアオアシシギに会いに行きました。

Greenshank170919

 鳥類園にたどりつくと、上空を飛んでいく中型の鳥がいます。頭上を過ぎたところで気が付いたので、後ろ姿です。最初は、チョウゲンボウかと思いましたが、尾がそれほど長くなく、翼の先がそれほど尖っていません。頭に浮かんだのはヨタカです。渡りの途中、昼間飛んでいるのを見たことがありますから可能性はあると思いました。ちなみに、このあとチョウゲンボウが飛びましたが、尾の長さが違ったことは間違いありませんでした。
 ウォッチングセンターでアオアシシギを見ていると、目の前に藪に褐色の鳥がいました。藪から藪に移動していくために写真を撮ることはもちろん、なかなか特徴が掴めません。大きさはスズメより大きくオオヨシキリより小さい、背中は少し赤みのある褐色、腹は白にちかい淡色、嘴に黄色味あり、過眼線がある、足は黒くない。印象としては、のっぺりした顔で面長に見えました。
 最初はオオヨシキリかと思いましたが、顔の印象が異なります。シマセンニュウはもっと小さいしと、消去法でエゾセンニュウの名前が残りました。ただ、エゾセンニュウの渡りのコースは日本海側にあると言われており、太平洋側にいても良いのかなと言った疑問が残りました。
 秋の葛西と言えば、アオアシシギの声です。ウォッチングセンターの周辺では少なくとも4羽、多ければ6羽いたと思います。しかし、およそ1時間、待ちましたが聞こえたのは一声のみ。けっこう鳴かない鳥なのです。
 好天のなか、いろいろ出会いのあった葛西でした。

2017年9月18日 (月)

9月のタイマー録音2-日光

 9月の森で早朝の録音をしたことはありません。どうせ鳥は鳴いていないだろうと、早起きをしないためです。今回、タイマー録音を仕掛けて、けっこうさえずっている鳥もいるし、さかんに地鳴きをしている鳥もいて、生で聞いてみたいと思いました。
 今回、不思議に思ったのは地鳴き系の声の多くが高い音で鳴いていることです。そもそも、地鳴きの音域はさえずりの音域の中に入っているのがほとんどなので、いろいろあって良いはずなのです。高いというのは、ヤブサメのさえずりの音域である8,000Hz前後、あるいはそれ以上ということになります。
 タイマー録音の一部のスペクトル表示を下記にアップします。録音時間の3時間のうち、鳥の声がパターンと表れている部分を残した23分30秒をモノラルに変換しています。横軸が時間、縦がHzで、0~10,000Hzです。

2017_09_18_21_56_20_73

 ご覧のように7,000~8,000Hzにパターンがはっきり表れています。多くが、エナガ、シジュウカラ、ヒガラなどのカラ類です。ときどき、7,000Hz以上の高いパターンはヤブサメのさえずりで、地鳴きも入っているかもしれません。また、5,000~9,000Hzに縦に長いパターンは、コガラの「ニィー、ニィー」とシジュウカラの「ジュクジュク」です。
 逆に6,000Hz以下にパターンは少なく、かすかにあるのがハシブトガラスです。左のほうに比較的濃く見えるパターンは、ゴジュウカラです。
 たとえば、同じ場所で初夏に録音したコーラスには、低いツツドリやカッコウ、中ぐらいのルリビタキやキビタキ、高いエゾムシクイと、幅広い音域に鳴き声がありました。それに比べるとこのいシーズンは高い声で鳴く鳥が多いということになります。
 今回はたまたまなのでしょうが、これではせっかく早起きして生で聞いても、私には聞こえないかもしれません。

2017年9月16日 (土)

9月のタイマー録音1-日光

 今年の夏7月~9月は、日光に一週間おきくらいに通いました。天気予報を見ては、好天を見計らっての来訪です。しかし、とうとうタイマー録音を仕掛けることは、今回までできませんでした。だいたい仕掛けに行く夕方に雨が降っていたり、天気予報で夜から朝にかけて雨だったりしてチャンスを逸しました。予報がはずれて雨が降らないこともあり、くやしい思いもしました。いずれにしても雨が降るのがわかっていて録音機をむざむざ濡らすわけにはいきません。同じように、今年は調査や研究をされている方は、さぞ天候に泣かされたことと思います。
 今回、雨の予報はなく久しぶりに霧降高原にてタイマー録音を仕掛けました。いつものようにYAMAHA W24をプラスチックのケースに入れての2ヶ所に設置しました。タイマー設定は、宇都宮の日の出時刻が5時20分なので1時間前の4時30分から3時間、7時30分までとしました。
 考えてみると、タイマー録音をはじめた初期の頃に9月に霧降高原で仕掛けた以外、9月の山の中での録音はしたことがありませんでした。どんな声が入るのか、楽しみです。
 まずは、録音が始まった4時30分から1時間は、風があって凄いノイズです。幸いなことに鳥が鳴き始めた頃に風はやみ静になりました。
 まずは、メボソムシクイのさえずり。繁殖期とはあまり変わりませんでした。メボソムシクイは、もっとも遅くまでさえずっている鳥ですが9月中旬でも鳴いていることがわかりました。



  同じくゴジュウカラの鳴き声です。これをさえずりとするかは議論のあるところです。繁殖期にもよく聞く声にも警戒の声にも聞こえます。



 このほか、ヤブサメのさえずりもありました。ただ、例によって当ブログにアップするのはmp3ファイルのみ。そのため、高音で鳴く鳥の声をアップすることができませんので、ご了承ください。このほか、ヒガラもさえずっていました。
 今回、9月になっても種類によって繁殖期と同じような鳴き方をしていることがわかりました。この季節、私が日の出前後の自然のなかに身を置くことをしなかったために知らなかっただけのことですが、タイマー録音でまた知見を広げることができました。

2017年9月15日 (金)

ガビチョウが山を登っている-日光

 今週の日光行きでの発見。霧降高原のキスゲ平園地に、ガビチョウがいました。
 遊歩道でウグイスが笹鳴きをしていましたので、録音をしているとドウダンツツジの茂みのなかを大きな鳥が移動していきました。アカハラより大きくカケスより小さい鳥で、尾が長め。この場所で思い当たる鳥はいませんので、笹鳴きの録音をあきらめて、双眼鏡で確認するとガビチョウでした。
 しばらく観察をしていますと、1羽ではなく数羽いることがわかり最終的には3羽がいました。写真を撮って、あとで見ると2羽が写っておりそのうちの1羽の過眼線が短く見えます。どうも幼鳥のようです。

Hwamei170914

 あとの2羽は成鳥でしたから親子、どうやらここで繁殖した可能性があります。
  キスゲ平は、標高1,400mほど。だいたい、戦場ヶ原と同じ高さとなります。以前、記事にした大谷川の河原は標高500mほどですから、今年になって1,000m近く山を登ったことになります。鬼怒川から支流の大谷川沿いに日光に入り、鳴沢沿いに小倉山、そしていっきに霧降高原に入りました。この勢力の拡大のしかたというか、エネルギーにはある意味感心させられます。
  さえずりです。ガビチョウは秋も冬もさえずりますが、子連れでもさえずるのははじめて知りました。PCM-D100で録音、ボリュームはそのまま、2,000Hz以下のノイズを軽減、ノイズリダクションをかけています。



 最初の一節は、ソウシチョウの地鳴きの物まねのようで、ほかの部分でもこの節で鳴いていました。
 これで、来年からガビチョウの声のない早朝のコーラスが録れなくなるかもしれないと思うと、がっかりです。

2017年9月12日 (火)

イカル、秋のさえずり-日光

 思うように録音ができない鳥のひとつが、イカルです。まず、あまり鳴かない鳥です。なわばり分散が顕著でないために、さえずりを頻繁にしないし短い、さえずりポイントが決まってないので待っての録音ができないこともあります。さらには、警戒心が比較的強いため、近くで録音できないということも加えて、難題の鳥の一つです。
 とくに録音を始めた頃のDATのレコーダーでは、操作をしているうちに鳴きやんでしまうことが何度もありました。操作の早いメモリ録音機になって、イメージに近い録音が録れるようになりました。
 また、録音していてイカルは秋にさかんにさえずることを知りました。これをさえずりと言っていいかは議論のあるところです。なにしろ、群れのなかで複数羽がさえずることがあるのですから、さえずりの意味のテリトリー宣言や求愛があるのか考えさせられてしまいます。また、春の鳴き方と違いがあるのかなど、課題も多い鳥です。
 先日の日光は、ひさしぶりの晴れ。西の男体山から東の霧降高原まで、雲のかかっていない日光連山は、今シーズン初めてかもしれません。大谷川の河原で、イカルによく会いました。2羽や数羽の群れが、河畔林や河原を飛び交っています。日光では、どちらかというと別荘地からその周辺の森の鳥で、開けた河原で見るのはちょっと新鮮です。
 聞こえて来たのは、イカルのさえずり。節は短く春に聞くものとは、かなり違います。
PCM-D100で録音、-2,500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 秋のさえずりと春の違いのサンプルが録れて、ネタができたと喜んでいました。しかし、帰り道、またイカルがさえずっていました。ところが、今度は春の鳴き方と同じです。
PCM-D100で録音、2,500Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



音の高さや音質はよく似ています。だいたい2,000から3,800Hzの間に音があり、倍音がありません。節は、尻下がりで高い部分は3,800から3,000Hzに下がっています。
 違いは、最初の鳴き声は3音、それも1音目はとても短いので2音に聞こえると思います。長さは0.87秒です。次のものは7音で、いずれも明瞭で抑揚を持って尻下がりになっています。1.56秒です。音の多さ、長さともほぼ倍となります。
 短いさえずりのほうは姿は見えませんでしたが、長いほうは成鳥であることは確認できました。幼鳥、成鳥の違いなのか、それとも状況の違いなのでしょうか。いずれにしても、秋に春と同じように鳴くイカルがいるわけで、春と秋の違いがあるかどうかもわからなくなりました。

2017年9月11日 (月)

ウグイスの初地鳴き-日光

 日光、大谷川の河原にはちょっとした河畔林があります。藪が生い茂り、その中からウグイスの”笹鳴き”が聞こえて来ました。今シーズン初めての地鳴きです。
 PCM-D100で録音。1,500Hz以下の低音ノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 ウグイスとの距離は2mほど。大谷川の流れの音があるなかでの録音ですから、これが限界かなといったところです。
 笹鳴きの録音は9月8日、9日も同じところで鳴いていました。8月25日頃までは、このあたりでさえずりが聞こえていましたので、同じウグイスがさえずりから地鳴きに鳴き方を変えたと思います。その間、2週間といったところでしょうか。
 日光でのもっとも早い地鳴きの記録は、8月16日。ただ、姿が見えないので幼鳥の可能性もあります。おおむね、地鳴きがさかんに聞かれるのは10月になってからで、9月は早めの記録の印象です。
 春になると良く初囀、初鳴きの記録を競います。地鳴きの初鳴きも記録すべきかなと思いました。

2017年9月10日 (日)

アオゲラの課題-日光

 もうさえずる鳥もいませんので、録音の成果をまったく期待しないで日光に行って来ました。ところが、いろいろな出会いや発見がありました。
 まず、JR日光駅の近くの国道には、沿道最後の杉並木があります。そこから、アオゲラの声が聞こえてきました。PCM-D100で録音、1,500Hz以下のノイズの軽減、アオゲラの音域のボリュームアップ、ノイズリダクションをかけています。



 アオゲラとの距離は、5,60m離れています。国道沿いですから、自動車が通っています。また、エンジン式の草刈機の音も近くでします。最悪のコンディションでの録音ですから、かなり加工しています。音源は8分ほどありますが、その前後でも鳴いていたので15分くらい鳴き続けていました。だんだん声が小さくなりましたので移動はしていると思いますが、その距離は数10mの範囲です。
 この鳴き声は「アオゲラの雄、繁殖期の声」として認識していました。この声は、3~4月の早春の頃に聞くことが多く、最初は声の主がわからず不明としていました。アオゲラの雄が、この声で鳴いているのを見て確認した次第です。この頃は、ドラミングのさかんに行われますので、ドラミングは縄張り宣言、この鳴き声は雌へのアピールと違いがあるのではないかと勝手に推測しています。
 ですから、秋に鳴くとは思っていませんでした。多くの鳥が、秋にもさえずります。ですから、秋にアオゲラが春と同じような声で鳴いても不思議ではないことになります。日光では、アオゲラはどちらかというと少ない鳥です。そのため、観察はもちろん録音する機会は多くはありません。秋の声も雄が出しているのかなどの確認は、これからのこと。新しい課題となりました。

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