考証

2017年4月25日 (火)

高い声で鳴くシジュウカラ

 タイマー録音をしていると8,000Hz前後のヤブサメ・クラスの高い声が、入っていることがあります。種類は不明、姿の見えないタイマー録音のもどかしさです。しかし、現場にいても私には聞こえてない音域ですから姿の確認をしようとも思わないことでしょう。ただ、前後に鳴いている声から、キバシリ、キクイタダキ、エナガ、そしてシジュウカラなどをうたぐっています。
 先日、日光の雑木林に置いた録音機に高音の鳴き声が入っていました。続けて聞こえたのは、シジュウカラのさえずり。高音は、シジュウカラだと思われます。シジュウカラが、このような高い声で鳴くのは若い頃も聞いたことがありませんでした。
 YAMAHA W24でタイマー録音。モノラルに変換。ボリュームのアップ、2,000Hz以下のノイズの軽減をしています。



 高音を残すために高品位のmp3フォーマットにしています。バイト数が多くなるので、モノラルに変換しています。
 「ツーツーツー」あるいは「チーチーチー」と聞こえ声で、7,000~8,000Hzの狭い音域にあり3声続けて鳴いています。このあとにシジュウカラの「ツピー、ツピー」が聞こえるはずです。リズムと鳴き方は、幼鳥の鳴き合う声に似ていますが、幼鳥の鳴き合う声は6,000Hzに中心があり8,000Hzくらいまでです。幼鳥の声に比べて、高い音域で鳴いています。なおこの鳴き声は、スピーカーやイヤーフォンによっては聞きづらいかもしれません。さらに、個人によって聞きづらい音域ですので、ご了承ください。
 この同じ部分の声紋表示です。

Great_tit170425

 左右が51秒、天地が10,000Hzです。聞くかぎり同じ距離で鳴いているように聞こえ、声紋を見ても同じ鳥がそのまま鳴き続けているように見えます。「ツーツーツー」と鳴いてさえずっていますので、前奏のような感じがします。
 いままで録音したシジュウカラのさえずりをチェックしてみたところ、同じような高音が前奏に入っている例が1件ありました。面白いのは、同じ日光の雑木林で5年前の録音でした。この地域特有の鳴き方なのか気になるところですが、シジュウカラがこのような高音で鳴くことがわかりました。
 それにしても、シジュウカラ一つとってみても、いろいろな鳴き方をするのですね。

2017年4月24日 (月)

鳥の声が聞こえない!

 ここ2週間で『鳴き声から調べる野鳥図鑑』、『野鳥の声がずっと流れるCD』、そして『野鳥』誌5月号の記事が、いっきに世の中に出たことになります。まるで、がむしゃらに仕事をしていたように思えるかもしれませんが、一冬こつこつと仕事していた結果です。たまたまタイミングが重なっただけのこと。今は、のんびりしています。
 ところで、『鳴き声から調べる野鳥図鑑』と『野鳥』誌5月号で、年取ってくると聞こえない野鳥の声について書きました。ただ、いずれも字数に制限があったため、細かい情報まで伝えることができませんでした。より詳しく、また興味のある方のためにsyrinxの本編のほうに記事をアップいたしましたので、ご覧いただければと思います。

   http://www.birdcafe.net/howto/howtoall.htm

 このなかの「鳥声鳥語」→「鳥の声が聞こえない!」です。
 私自身、目が悪くなったと思ったのは『清棲図鑑』の巻末にある文献リストが読みづらくなったからです。いつも見ている新聞などでも目が悪くなったことは、気がつきます。しかし、耳の方は会話やTVの音が普通に聞こえていても、加齢により鳥たちの声の音域、高い音が聞こえなくなっていることがあります。これには、なかなか気がつきません。
 気がついたら、せっかく記録したセンサスデータが使えないかもしれません。鳴き声から鳥を見つけられなくなっているかもしれないのですから、リーダーの立場にある人は深刻です。そうならないためにも、ぜひご一読願いたいと思います。また、高齢者のみならず若い人にも知っておいて欲しい知識ですので、合わせてお読みいただければ幸いです。

2017年4月22日 (土)

高圧線のノイズ

 今回の録音で、日が沈み静かになり夜の鳥が鳴くのを待っていると「チリチリ」という声が聞こえてきました。山の斜面から聞こえてきます。虫か鳥か、あるいはムササビなどのケモノなのか、不明です。翌日、回収に行くと同じような声が聞こえて、なんなのだろうと思っていました。録音した音源をチェックすると、この音は強弱を繰り返し、一晩中鳴っていました。YAMAHA W24で録音、ボリュームのアップ、1,500Hz以下の低音ノイズの軽減をしています。



 「キュンキュン」あるいは「チュルチュル」と聞こえ、1,500~2,300Hzが中心で4.000Hzまで音が伸びています。いかにも、小鳥の声の音域となり、生物由来をうたぐってしまいました。
 ところで、今回のフィールドに行くに当たってS木♂さんから「発情したネコの声と高圧線のノイズがありますので、注意してください」と言われたのを思い出しました。ネコの声が問題なのは、オオコノハズクの雌がネコのような声で鳴くからです。高圧線のノイズは、「ブーン」とか「ジーン」とか聞こえる音だと勝手に思っていたのですが、こんな音になるとは思ってもみませんでした。どうりで、一晩中聞こえ、昼間も聞こえたわけです。
 以前、シマフクロウの声を録ったときも「チリチリ」という音が聞こえ、雪が溶ける音かと思ったら高圧線が鳴る音でした。この時は雪がちらつき、今回は雨上がりで同じく湿度は高めで、湿度が関係ありそうです。工学系の知識がないのでわかりませんが、検索するとコロナ放電の音とか。
 おそらく、昼間なら騒音に紛れてしまうことでしょう。夜でも、短い時間ならば聞き逃すか、聞きつけたら小鳥と思ってしまうかもしれません。これからは、鳥の声に似たノイズ集、あるいはノイズ図鑑が必要となりますね。

2017年4月16日 (日)

銃声・その2-日光

 昨日、アップした日光で録音した銃声の続編です。音は、その1にアップしてありますのでお聞きください。アップしてあるのは、3発目の音です。
 1~3発を比べてみますと、この3発目の銃声が大きく間が開いていることがわかりました。波形にするとするとよくわかります。モノラルに変換して表示します。

2017_04_16_17_34_24_409

 1発目と2発目が-21db、3発目は-15dbです。1発目と2発目も多少の違いがありますが、3発目は大きく異なります。ということは3発目を撃った射手は、より近くで撃ったことになります。
 声紋で比べようと思ったのですが、あまりにも遠いために声紋のパターンが不明瞭となり、わかりにくいのでやめました。ただ、「ズドン」という音の感じから散弾銃ではないかと思いました。ライフルですと「パン」と少し乾いた音に聞こえるはずです。なお、シカ撃ちの場合、パチンコ玉のような大きな玉が8個くらいシェルに入っているゼロゼロバックを使います。
 さらに、波形を比べてみると1発目と2発目、そして3発目が異なることがわかります。
 1発目です。

2017_04_16_17_34_45_698

 3発目です。
2017_04_16_17_35_04_563_2

 1発目と2発目は、最初の山の後にもう一つ短い山があります。これは木霊だと思いますが、3発目には短い木霊でなく長い木霊になっています。ようするに、3発目の射手は、1発目と2発目の射手とは木霊の発生の仕方が違う場所にいて撃ったことになります。ということは、かなり離れていたと考えることができます。
 1発目と2発目が1分15秒なのに対し、3発目は2分17秒後です。もし、シカが斜面とジグザグに森の中を2分強走ったら、どのくらいの距離を移動できるかわかりませんが、仮に25km/hで走ったとしたら銃声の間の2分強で1kmくらいは移動できそうです。そこで、待ち構えていた射手が3発目を撃ったとすると、km単位距離が異なるために音が大きくなり木霊も異なる理由を説明できるのではと思います。
 シカ撃ちの場合、仕留めたら80kgもある獲物を担ぎ上げなくてはならない場合もあります。そのため、数人のチームで狩るのが普通です。まして有害鳥獣駆除事業、手当も出ているはずですから1人のはずはありません。少なくとも2人が、関わっていると思います。
 たった、これだけの音の情報から勝手に推理するのも楽しいですね。

2017年4月15日 (土)

銃声・その1-日光

 ありそうでないのが、録音に銃声が入ることです。狩猟期の冬は、録音をあまりしないことが大きな理由でしょう。さらに、日光では原発事故以来、汚染された野生動物を狩猟しなくなったこともあります。
 ただ、日光では増えたシカを駆除するために狩猟期以外でも、銃猟が行われています。昨日、日光の山の中に置いた録音機に、銃声が入っていました。YAMAHA W24で録音、ボリュームを少し上げています。



 無邪気にさえずる小鳥の声が、何とも言えません。
 時刻は、午前6時30分40秒です。この1分15秒後に2発目、さらに2分17秒後に3発目が聞こえました。都合、3発撃っています。山間で発砲していますので、かなり木霊が響いています。
 この間隔で打ち続けているということは、少なくとも1発目と2発目は当たっていない可能性があります。ようするに、1発撃って1頭仕留めたら終わりだと思います。駆除のためとは言え、仕留めたら処理にはそれなりに時間と手間がかかりますから、続けて仕留めることはないでしょう。それ以前に1発目の銃声で、群れは逃げてしまうと思います。さらに撃っても、より遠くに逃げてしまった獲物を討ち取るのはより難しくなります。ということで、このハンターの腕はたいしたことなそうだと思うのですが、いかがでしょうか。

2017年4月12日 (水)

雪解けの音-日光

 早春の雰囲気の音は、鳥ばかりではありません。野外で録音していると水音が、とても気になる季節です。山の雪がとけて麓でしたたり落ち、春ならではの音となります。
 水音は鳥と違って逃げるわけではありませんので、録音するのは簡単かと思うと、こだわればそれなりに苦労のしがいのある録音となります。
 岩からしみ出た水滴が水面に落ちて「チャポン」という音を立てます。この音をまわりの音と絡めて良い感じに録りたいわけです。「チャポン」がさかんに聞こえると思って録音すると、意外と「チャポン」が聞こえないのです。ひとつに、人は聞きたい音を聞いているために印象深い音は、より多くあると思ってしまいます。また、近い「チャポン」のみならず、遠い「チャポン」も聞きたい音なので聞こえてしまい、たくさん音がしているように思ってしまうのです。ところが、録音機は正直ですので、遠い音は小さくなってしまい聞こえづらくなり、音が少なくなります。
 たとえば、マイクを水音から離れたところに置くと、それぞれの「チャポン」の距離の差が少なくなります。そのかわり、録音ボリュームを上げなくてはなりませんので、周りの流れの音が、「ゴーッ」と大きく入ってしまうことになります。
 いわば、マイクポジションが重要なポイントとなります。「チャポン」も良い具合で「ゴーッ」も少ない場所を探して録音機を置きます。水音は逃げませんので、モニターしながらマイクをあちこちに置いて試せばよいでしょう。これは、聞いている音と録音されている音が違うことがわかり、録音テクニックの勉強になります。
 PCM-D100で録音。300Hz以下のノイズを軽減、ボリュームを少しアップして、ノイズリダクションを軽くかけています。

 遠くでミソサザイも鳴いてくれました。

2017年3月30日 (木)

六義園のシダレザクラ異変

 六義園の最大のイベント、サクラのライトアップが開催中です。目玉は、正門からはいったところにある大きなシダレザクラです。しだれた先から開花して、てっぺんまで咲くとピンクの滝のようになります。ところが、今年はいつもとちょっとようすが違います。

Sidare1703301

  写真のように下の方は咲いたのですが、開花が昇っていかないというか、半分から上が咲かないのです。今まで30年以上、見ていますがこのような状態は初めてです。
 まず、疑ったのが今シーズン大群で飛来したアトリの食害です。多いときは、300羽を超える群れが飛び交っていましたので、花芽を食べてしまったのではないかという疑いです。『清棲図鑑』のアトリの食性の項を見ると、草や木の実は記載されていますが、芽については書かれていません。ただ、サクラの蕾をウソが食べて問題になるのは周知のことですので、アトリがまったく食べないとも言えません。
 六義園では、アトリは地面で食べ物をあさっていることが多く、木にとまるのは人やネコを避けるときです。実際、このシダレザクラに数10羽がとまっているを見ていますが、蕾を食べていたかどうかまで観察していません。もし、食べているとすると食痕が落ちているはずですが、見当たりません。ただ、数が多いので可能性は捨てきれないと、なんとも悩ましいところです。
 ということで今日の午後、職員の方と花の付き具合を調べてみました。望遠鏡を持参して、ていねいに見ると意外なことがわかりました。
 すでに葉芽は、成長して来ているので木が枯れていないことがわかり、まずは一安心です。ただ、よく見ると木の3分の1から上は、蕾が付いた形跡がほとんどないのです。もし、蕾が付いて鳥が食べたのならば、柄のところが残り、下の写真のような痕跡が残るはずです。鳥が食べたと思われる痕跡は、この写真を撮ったところぐらいで、他には見当たりませんでした。

Sidare1703302

 職員の方から、1年目の枝の成長が短いという指摘がありました。一番先にある枝が、ここ1年で成長した枝で、そこによく蕾が付くのですが、その枝が短いというのです。理由は、去年の夏の天候から周辺の樹木が生長して日当たりの悪化、根が伸びその上を人が歩いているなどなど、いろいろな可能性があるとのことでした。
 また、数10mしか離れていないところにもう1本、シダレザクラがあります。こちらも花が少なく、やはり上に行くに従い蕾の痕跡はありません。同じような状況でした。
 さらに、六義園には直線で300m離れた西の端にも大きなシダレザクラがあります。こちらもチェックすると、幸いなことに花は7分咲き、残り3分には蕾が付いていて正常な印象です。問題となった1年目の枝が、長く成長しているのもわかりました。ここで指摘があったのが、木肌の艶がこちらのほうが黒くて良いというものでした。ちなみに、ここもアトリの群れが飛び交っていましたので、アトリが蕾を食べるのならばこちらも被害にあっているはずです。
 ということから、どうも正門付近の環境と変化にありそうです。今後は、樹木の専門家の意見を踏まえて対応して行くことになると思います。もし、今年はアトリが多かったからと、本来の症状を見誤り適切な対策をしなかったら、最悪の事態になったかもしれません。
 また毎年、シダレザクラを楽しめる陰には、職員の方々の知識はもとよりご苦労があることも改めて知りました。

2017年1月13日 (金)

野鳥の声とmp3

 現在、取りかかっている『Miniこのは-声から鳥がわかる本(仮題)』の音源は、mp3で納品です。現在、欧米で多くの鳥の鳴き声のCDやアプリが発売されていますが、収録されている多くの音源がmp3となっています。この機会に、野鳥の声とmp3ついて考えてみました。
 mp3は、音源ファイルの形式の一つです。圧縮されていますので、waveの10分の1以下の容量になります。たとえば、音楽CD10数枚がCD1枚に収まることになります。これは、高音域をカットしていること、言葉が適切かどうかわかりませんが、必要のない音をはしょっているからです。人の聴力は、耳から聞き情報を脳で処理します。そのため、情報が失われていても補ってくれます。ある意味、それを利用してのはしょりです。ですから、10分の1以下の情報量でも大丈夫というわけです。また、音楽CDはトラック数に限りがあり最大で99までです。しかし、mp3の場合、データとして収録されますので無制限です。
 もちろんデメリットもあって、基本コンピュータがないと聞くことができません。あとは、どうしても音質の劣化はさけることはできません。以前、CDそのままとmp3に変換した同じ音楽を聞き比べてみたことがあります。イヤーフォン程度だと違いはわかりませんが、大きなスピーカーで聞くと違いがわかります。音の厚みや奥行きが、薄く浅く感じました。
 mp3の音源を声紋表示させると、10,000Hzから上がなくなっています。CDでは22,000Hzまでありますから、およそ半分がカットされています。ですから、もっとも高音のヤブサメの8,000Hzのさえずりは、mp3に変換しても聞くことができます。
 mp3に変換すると、音がある部分の上の音がなくなります。音があるのだから、その上の音がある必要がないためでしょうか。あとは、全体にところどころ音がなくなっていて、全体に荒い感じの声紋となります。そのため、薄すさや浅さを感じるのでしょう。ただ、低音はそのままで、たとえば100Hzのヤマドリの歩母衣打ちは、ほぼそのまま残っています。
 では、どれだけ変化するか、見てみましょう。まず、ミソサザイのさえずりのwave音源を声紋表示してみます。
Wren1701131

 同じ音源をmp3に変換して声紋表示です。

Wren1701132

 わかりやすいようにモノラル表示しています。10,000Hz以上がなくなり、ところどころ音がはしょられていることがわかると思います。ただ、聞いてみるとミソサザイのさえずりであることはわかり、waveと大きな違いはありません。
 先日のミヤマホオジロの地鳴きでは、音がものすごく変質してしまいましたので、アップするのをあきらめました。参考のために、mp3に変換した音源をアップします。こんな感じになってしまいました。


 
 これを声紋表示すると、すかすかになっていることがわかります。
Yellowthroated_bunting1701131

 どうも、高さに幅のある音は、すかすかになりやすいようです。野鳥の声の特徴のひとつが、音に幅があることです。ミソサザイやカヤクグリは、一つの音が5,000Hz以上の幅を持って鳴いています。3,000Hz程度ならば、ホオジロ類など多くの鳥のさえずりで鳴いています。楽器では、ここまで幅ある音を出せないと思いますし、こうした音が影響を受けやすいようで注意が必要です。
 また、鳥の声のあるところとバックグランドの音だけのところで、途切れたようになります。音楽であれば流れるように音が続くので、こういった長い間があることは少ないので影響は少ないと思いますが、鳥の声では気になります。
 実は、mp3と一口にいっても、いろいろな段階、ビットレートに違いがあります。Audition 3.0の場合、「mp3で保存」でオプションのアイコンを開けると「128Kbps,48000Hz,ステレオ」が表示され、これがデフォルトです。そのため、今までこのビットレートで保存をしていました。この結果、おおむねデータ量が20分の1になっていました。
 Audition 3.0では、最低で「20Kbps,11025Hz,ステレオ」、最高で「320Kbps,48000Hz,ステレオ」まで47段階あり、それぞれモノラル変換もできます。結果、約100パターンあることになります。ちなみに、デフォルトの「128Kbps,48000Hz,ステレオ」は上位3分の1くらいのステータスとなります。ですから、さらにビットレートを上げてやれば、音の損失が減るはずです。その代わり、どれだけ容量が増えてしまうのか、試してみました。
 ということで、前掲のミヤマホオジロの地鳴きを上の「192Kbps,48000Hz」に変換してみました。



 音は、すかすか感がなくなり、ちゃんと聞くことができます。

Yellowthroated_bunting1701132

 声紋表示させても、音の欠損が少ないことがわかります。
 しかし、どれだけ容量が増えているでしょうか。元のwaveで、8,000バイトです。「128Kbps,48000Hz,ステレオ」で、335バイトとなり約20分の1以下です。そして「192Kbps,48000Hz」だと500バイト、16分の1となりました。たしかに、圧縮率を下げることで、高音が残り聞きやすくなりますが、容量は多くなりました。それでも、waveに比べれば、かなり小容量となっています。
 現在、BBSやブログにアップできる容量は500KBが上限であることが多いと思います。ですから、waveで20秒程度に編集し、mp3「192Kbps,48000Hz,ステレオ」に変換すれば、音質の損傷を少なくしてアップできることができます。あるいは、モノラルにして40秒まで可能となります。
 どうもmp3は、音楽のためのもので、低音は残し高音はなくす仕組みのようです。そのため、高音や音の幅のある野鳥の声は、変質してしまうことが多いことになります。また、ビットレートを上げれば、変質は軽減されることもわかりました。
 Webサイトへのアップは、mp3がほとんどです。そのため、野鳥の鳴き声をより自然に聞いてもらうことができるよう参考になれば幸いです。 

2016年11月27日 (日)

亜種ウソと亜種アカウソの鳴き声は違うか?

 録音仲間では、亜種ウソと亜種アカウソに違いがあるかが課題です。ウソのさえずりを聞くことは少なく、違いは存在を確認する声によるものです。「フィ、フィ」と聞こえる柔らな声のことです。
 近くの公園で、ここ1週間ばかりウソが滞在してくれています。最初、雌1羽だったのですが、このところ数羽の群れとなり公園のあちこちで会っています。同じ群れが、移動をしているのだと思いますが、うれしい長期滞在です。
 写真を撮りながら見ていたら、胸がほんのり赤く見えて亜種アカウソでした。

Bullfinch161127


  胸の赤みは、日が当たると飛んでしまいわかりにくくなります。近くにいた雌の尾羽を確認すると、羽軸の白が見えましたので間違いないでしょう。幸いなことに鳴いてくれました。
 PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、3.000Hz以下のノイズの軽減、ノイズリダクションをかけています。



 これで、違いがわかるでしょうか。
 だいたい冬に公園で会えるのは亜種アカウソのほうが多い傾向にあります。春から夏の繁殖期に日光で会えるのは亜種ウソです。出会うのが、越冬期と繁殖期の違いがあるのですから、鳴き方も違うかもしれませんね。鳴き方の違いを検討するのは、季節を合わせないといけないと思いました。でも、こうやって聞くかぎり声の違いはわかりませんでした。
 

2016年11月24日 (木)

謎の声は、ツツドリ

  当ブログで今年の5月、「なんだべ?-謎の声の正体は?」という記事を掲載しました。
 http://syrinxmm.cocolog-nifty.com/syrinx/2016/05/post-ee30.html
 これは、日本野鳥の会山形支部のY川さんが山形県飛島で小犬が鳴くような謎の声を録音し、それが私がオオコノハズクと思っていた三宅島の録音と一致、でもオオコノハズクがこのような声で鳴いた記録はないので「なんだべ?」と言う記事です。
 鳴き声は、こちらです。



 インターネットというのはありがたいもので、この記事の掲載のあとすぐに新潟県の方から、夜にこの声で鳴きながら飛んで行くのを聞いたという報告、しばらくして福岡県の方からも同様の報告をいただきました。実は、コンピュータが壊れて5年分のメールが霧散してしまいましたので、このお二方の報告は記憶で書いています。さらにその後、新潟県のF川さんから、ツツドリがこの声で鳴いていたのを見たことがあるとの報告をいただきました。
 今回、大阪自然史フェスティバルの講演にて謎の声として紹介したところ、O西さんとそのお仲間から「舳倉島で、ツツドリが同じ声で鳴いていた。」との情報をいただきました。くわえて、M井さんから四国でホトトギスの仲間赤色型がこの声で鳴いているのを録画したと報告をいただきました。画像を見ると大きさからツツドリであると判断できます。なんとも、実り多い大阪自然史フェスティバルでした。これだけ目撃例がそろえば、謎の声はツツドリと言ってもよろしいかと思います。
 私の三宅島の録音を除いて、ほとんどが日本海側で西日本から新潟県あたりの記録となります。ただ、いずれもその後、聞くことはないので通過していったものと思われます。
 私のフィールドの栃木県日光には、ツツドリがたくさんいます。しかし、この声で鳴いているのを聞いたことはありません。北海道でもツツドリの録音がありますが、同じく聞いたことはありません。全国の録音仲間からも情報はありません。どうも、この鳴き方をするツツドリは、日本を通過するだけでのようです。
 ツツドリの分布は、ユーラシア大陸のヨーロッパ東部から日本までと中国南部から台湾までの南北2つに分かれています。そのため、この2つを亜種か別種か2説あります。xeno-cantoにアップされているフィンランドからロシア、日本のツツドリを聞く限り、大きな違いはなく、小犬のような鳴き方をしているものはありませんでした。
 ちなみに、図鑑によっては北のものは2音、南のものは4音で鳴くと書かれているものがありますが、xeno-cantoにアップされている中国、台湾のツツドリも2音で鳴いています。そのため、小犬鳴きをするツツドリが亜種ということもなさそうです。さらに、目撃例からノーマルタイプと赤色型どちらも行うようで、その違いもなさそうです。
 いずれにしても、鳥というのはいろいろな鳴き方をするもので、固定観念で思い込みは禁物と改めて思い知らされました。
 この謎の解明も、皆さまのご協力のおかげです。ありがとうございました。

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