番組・報道

2021年4月14日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-5月は大巌寺高原

 本日は、文化放送の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの参加です。
 以前、義弟といった新潟県十日市にある大巌寺高原の鳥です。5月は、日曜日が5回あるので5本録りです。
 蒲谷先生からシナリオを書く時の注意を聞いたことがあります。「ラジオは耳から言葉を聞くので、同じ音で他の意味に聞き間違えるような言葉は使わないように」という注意です。たとえば、”約50羽”は”150羽”と聞き間違えるかもしれないので”およそ50羽”と言う方が良いということになります。私は、印刷される文字原稿で生きてきたようなもの、それに加えて零細な保護団体の職員が長かったため、文字数の多い”およそ”よりつい短い”約”をつい使ってしまいます。これ以外にも、「湖畔(こはん)」は「湖のほとり」に、漢字を思い浮かべにくい「深山幽谷」は使わないことなど注意しています。それでも文字原稿とシナリオ原稿の違いは、なかなか身につきません。
 今回のシナリオで、アナウンサーの鈴木純子さんから聞かれたのは”間”を「ま」と読むか「あいだ」と読むかです。鳥のさえずりとさえずりのあいだのことで使いました。
 しばらく悩みましたが、「ま」は魔、摩、麻などいろいろな事柄に使われる音です。「あいだ」は、無理矢理「愛だ」があるかもしれませんが、耳から音が入ってきたら最初に思い浮かぶのは「間」しかないと思います。この場合は、「ま」ではなく「あいだ」と読むことにしました。
 文化放送の「朝の小鳥」の仕事をしていて、ラジオってとても言葉を大切にするメディアだと思います。

2021年5月 放送予定
  5月 2日 フクロウ
      9日 ニュウナイスズメ
     16日 キビタキ
    23日 コチドリ
      30日  サメビタキ

2021年3月12日 (金)

『朝の小鳥』スタジオ収録-4月は松戸の田んぼ

 昨日は、文化放送の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの参加です。
 昨日は、時あたかも3.11の10年目です。私は、10年前のこの日、松戸の江戸川の川原に行っていました。珍鳥のキガシラシトドがさえずりはじめたということで、午前5時に起きて日の出時間の6時に現着だったと思います。カメラマンのいない間に録音しようと思って行ったのですが、すでに1人いました。曇りで薄くらいなか、キガシラシトドがさえずってくれました。カメラマンも1人ですから、おしゃべりもなし。このときの録音は、『朝の小鳥』でも使っています。
 昼近くになって風が出てきたため録音は不可となり、帰宅しました。一息入れていると大地震。本の雪崩が起きて、スピーカーが落下。でも、まずは家にいて良かったです。
 スタジオでも話題となりました。アナウンサーの鈴木さんは多摩のほうにいて、なんとか家にたどり着いたのが、夜の8時だったそうです。ディレクターの門馬さんは会社にいたので、そのまま泊まり込みだったとか。10年経てば思い出話となります。このコロナ禍もいずれは思い出話となることを祈ります。
 さて、奇しくも4月のテーマは、同じ松戸です。川原側ではなく田んぼ側です。季節も1ヶ月進んで、春の雰囲気の鳥たちです。ふるさとの北国に帰る準備の冬鳥のタヒバリとタシギ、渡りの途中のムナグロ、もう子育てまっさりのムクドリです。
 そういえば、この鳥たちの取材に行ったときに気がついたのですが、大きな農家の瓦屋根が壊れ、青いビニールシートに覆われていました。また、川原には地割れがあったりして、まだ地震の痕跡のあるころでした。

2021年4月 放送予定
 4月 4日 タヒバリ
    11日 タシギ
     18日 ムナグロ
    25日 ムクドリ

事務連絡です。
 4月からの番組編成で、放送時間が5分後ろにずれ、毎週日曜日5時15分~20分となることになりました。 
 またNET局は、4月以降、下記3局となります。
 茨城放送  日曜日 06:00~06:05
 新潟放送  日曜日 06:15~06:20
 朝日放送  土曜日 05:00~05:05

 

 

 

2021年2月 4日 (木)

『朝の小鳥』スタジオ収録-3月は南西諸島の鳥

 昨日は『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの監修です。
 3月のテーマは、南西諸島の鳥です。南西諸島に分布していて、なおかつ本州などにもいる亜種たちです。鳴き声が違うイシガキヒヨドリやリュウキュウアオバズク、大きさが違うオサハシブトガラス、色が違うリュウキュウキジバトを取り上げました。
 今回、ネットで検索したらオサハシブトガラスのオサは、長聖道(おさ・まさみち)であることがわかりました。1904(明治37)年、オーストンに雇われて南西諸島に採集に行ったおりの成果です。
 私は今まで、ずうっと長を”ちょう”さんだと思っていました。それは、蜂須賀正氏の「日本人の手によって記録された鳥類」の記述に「オーストンコレクター長(原注:チョウにしてオサに非ず)」とあることを根拠にしていたためです。ですから、オサハシブトガラスではなくチョウハシブトガラスになったかも、とも思っていました。
 チョウハシブトガラスよりオサハシブトガラスのほうが名前としては、かっこう良いので、結果オーライです。

蜂須賀正氏 1942 日本人によって記載された鳥類 鳥 Vol.11 p270-351

2021年3月 放送予定
  3月 7日 イシガキヒヨドリ
     14日 リュウキュウキジバト
      21日 オサハシブトガラス
     28日 リュウキュウアオバズク

2021年1月15日 (金)

『朝の小鳥』スタジオ収録-2月は万葉集の鳥

 昨日は『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの監修です。
 スタジオが水曜日から木曜日になりました。かつて蒲谷先生の収録日は木曜日でしたので、昔のようです。
 2月のテーマは、今までとは少し趣を変えて万葉集に登場する鳥です。万葉集には、およそ4,500件を超える和歌などが収録され、そのうち鳥が登場するのは589件あるといわれています。中西悟堂さんが調べたところでは、いちばん多いのはホトトギスで156件、2位がマガンで63件、3位ウグイスが51件、4位ツル46件だそうです。この4種類について、鳴き声を聞きながら代表的な和歌を紹介して解説いたしました。
 実はかなり簡単に考えていたのですが、和歌に合った音源を探すのがとてもたいへんでした。「鶴鳴き渡る」のイメージならば餌場で群れているにぎやかな音では雰囲気が違います。飛びながら鳴くようすでなければなりません。などなど、おかげで音源の整理ができました。
 おかげで鳥の登場する和歌をいつか精査することができました。気が付いたのは、和歌の作者は鳥の鳴き声を聞いて歌を詠んでいるものが多いことです。
 たとえば「鶴鳴き渡る」も餌場の干潟とネグラの内陸の湿地へ移動していく鳴き合うツルです。夜明け、あるいは夕暮れ時です。寝床、または家のなかで手作業をしながら聞いている感じがします。マガンの渡りは「雲隠り鳴く」ですから、雲の上から聞こえて来る鳴き合うマガンの声となり、高い空を飛ぶ渡りの群れであることがわかります。
 ホトトギスが多いのも鳴き声がはっきりして寝床でもわかることが、大きな要因でしょう。
 万葉集の鳥たちは鳴き声で、歌人たちを魅了していたことになります。


2021年2月 放送予定
  1月 7日 ホトトギス
     14日 マガン
      21日 ウグイス
     28日 ナベツル

2021年1月10日 (日)

『朝の小鳥』をポッドキャストで聞く・追記あり

 50年以上つきあっている録音仲間のF野さんは高校生の頃、文化放送の『朝の小鳥』ために目覚ましをかけ早起きをして番組を録音していました。今のようにいろいろな録音端子が付いているわけではありませんので、ラジオのスピーカーの近くにマイクを置いて息を殺して録音していました。もちろん、当時の録音機はオープンリールです。まだ、鳥の声のレコードが数点しかなかった時代、『朝の小鳥』は貴重な情報を与えてくれました。
 現在でも、日曜日の午前5時に起きて10分から始まる番組がはじまるのを待つというのが正当な聞き方でしょう。
 しかし、世はインターネット時代、radikoで聞くことができます。radikoをインストールしておけば、スマホでもPCでも放送から24時間はすべてのラジオ番組を聞くことができます。『朝の小鳥』は、タイムフリーで1週間の聞くことができます。ただし、無料なのは放送エリア(電波が届くエリア)です。文化放送のほかに、東北放送、茨城放送、新潟放送、朝日放送、琉球放送で放送されていますので、これらの可聴エリアの方々は無料で聞くことができます。
 そして、今回はポッドキャストで聞けるようになりました。
 iPhone、iPadなど、アップル系の通信機器ならば、ポッドキャストが最初からインストールされていますので、紫色のアイコンをクリックしてもらえばポッドキャストに行けます。あとは、検索で番組名を入れればよろしいかと思います。
 PCなどからでは、ブラウザーで文化放送のサイトに行く方が早いです。
  https://www.joqr.co.jp/
 上のほうに並んでいるメニューのなかの「ポッドキャスト」をクリックするとポッドキャストで聞くことができる番組が出てきます。今のところ、『朝の小鳥』がいちばん上にあります。クリックすれば、最新の放送内容を聞くことができます。
 PCオーディオで聞くことで、より野鳥の鳴き声の魅力が伝わることと思います。作るほうも、より雰囲気が伝わる音作り、シナリオの内容も魅力的なものにしていきたいと思っています。

追記:F野さんから「当時は中学生だったとおもいます。最初の録音はシジュウカラでした。今でも、蒲谷さんの文章の幾つかは覚えております。クロツグミの声をエーテルの香りにも似たとか、亜高山の特集でルリビタキの声を風と霧に磨かれた、とか凄く気に入っております。ウグイスでは、「笹鳴きの 古家ばかりか 雑司ヶ谷」高浜虚子 短い文章でも考えて作っておられると、思います。」とのメールをいただきました。高校生の頃を中学生の頃に訂正いたします。それにしても、50年以上経っても覚えているF野さんも凄いけど、それだけ印象深いシナリオを書いていた蒲谷先生も凄い!


2020年12月 2日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-来年1月は明治神宮の鳥

 本日は『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの監修です。
 もう来年1月放送分の番組作りかと思うと、今年1年の過ぎ去るのが早かったこと。コロナ禍のおかげで、1年損した感じです。
 1月の放送内容は、初詣でお馴染みの明治神宮の鳥たちです。
 明治神宮のような都会の緑地で、野鳥録音ができるかと思われる方がいるかもしれません。以前のようにパラポラやガンマイクを使っての録音では、都会の公園での録音は難しいものがありました。というのは、パラポラは音を集めて増幅、ガンマイクも音を増幅する効果がありますが、いっしょにバックにあるノイズも大きくなってしまうからです。
 私のフィールドの六義園でICレコーダーを使って録音しているかぎり、鳥が近くで鳴いてくれれば、編集でかなりクリアにすることができます。六義園の周りには、本郷通り、白山通り、そして山手線が近くを通っています。さらに300m四方しかないのですが、六義園では録音が可能です。
 その六義園に比べれば、明治神宮はもっと広いため、森の中心ではかなり都会のノイズが軽減されています。とくに、御苑のなかは静けさを感じます。
 都内のいろいろな公園で録音していると、録音可能な公園とノイズを避けられない公園があることがわかります。同じように道路が近くにあっても、その道路が高架だと降り注ぐようにノイズが流れてきて録音が難しくなります。たとえば、首都高が近くを通る浜離宮恩賜公園はダメでした。赤塚城公園も同じように近くを高速道路が通っていて、録音を諦めました。東京港野鳥公園は道路に加えて上から航空機の騒音が降り注いで来るので、録音は諦めてウォッチングモードで野鳥を楽しむことにしています。
 録音をしていると、公園によって騒音に違いがあることがわかります。

2021年1月 放送予定
  1月 3日 オシドリ
     10日 ヤマガラ
      17日 オオタカ
     24日 ウソ
    31日 コゲラ

2020年11月 4日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-12月は今年、録音した傑作選

 本日は『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートでの監修も板についてきました。
 今年は、新型コロナの蔓延のなか思うような取材ができませんでした。それでも、近くの六義園でトラツグミやメジロが録音でき、こっそと行った日光では早朝のコーラスを録音できました。コーラスの中からヒガラとセンダイムシクイがとてもよく鳴いていましたので、取り出して番組に使いました。こうして録音した今年の傑作選、4点選んでの構成です。
 なかでもメジロの録音は、TASCAM DR-05の性能を確かめるために4月7日より6月25日の間、42回一晩録音した音源からです。毎晩だいたい7時間半録音しています。この間、録音機の電池の持ちや設置場所による音の変化などをチェックしています。
 メジロは4月7日には午前3時47分に鳴き始め、27分間にわたってさえずり続けていました。他の小鳥と同じように、メジロも夜明け前30分前に鳴き始め、およそ30分間鳴き続けることがわかりました。
 そして、1ヶ月後の5月になりますと、さえずりはじめは36分遅くなり、鳴き続ける時間も20分間と短くなりました。そして、さらに1ヶ月後の6月3日が、さえずりの最後となりました。最後の日は、わずか6分間鳴いて終わりとなりました。これ以降、さえずりは聞かれなくなりました。メジロは、4月7日以前もさえずっていたと思われますので、少なくとも2ヶ月以上、さえずり続けていたことになります。
 今まで、毎晩毎朝の録音をしたことがありませんでしたが、こうして録音すると身近な鳥のメジロのさえずりに関する習性のいったんがわかりました。これもある意味、コロナ禍のおかげといえばおかげです。
 そんなことで録音した野鳥たちの鳴き声を楽しんでいただければ幸いです。

2020年12月 放送予定
  12月 6日 トラツグミ
     13日 ヒガラ
      20日  センダイムシクイ
     27日  メジロ

2020年10月 8日 (木)

『朝の小鳥』スタジオ収録-11月は谷津干潟

 昨日は『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。リモートで参加です。11月は日曜日が5回ありますので、5本録りです。
 テーマは、晩秋の谷津干潟です。谷津干潟は、私にとって思い出の場所です。学生だった1970年代、東京湾いっせいカウントに参加して幕張や稲毛の海岸の鳥を数えていました。海岸が次々に埋め立てられ、谷津に行き着きました。埋め立て前と埋め立て直後のカウントの記録は、私と後輩たちだけです。
 当時、各地で行われた自然保護運動のなかでも、谷津干潟の保護運動は地元住民とタッグが組まれた初期の運動です。私自身、駅前でのビラ配りから地元の小学生を集めての自然観察会などを行いました。まだ、ボランティアという言葉のない時代、干潟と野鳥たちを守りたいと思って仲間とただただ身体を動かしていたことになります。
 写真は、田久保晴孝さんからもらった当時の観察会の様子です。

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 写真は、現在の谷津干潟自然観察センターのあるあたりで、当時はただの草原でした。
 今では、立派なセンターもできラムサール条約の登録湿地にもなって、干潟が埋め立てられる危惧はなくなりました。ただ、残念なのは鳥が減っていることです。当時、干潟が動くように見えたハマシギの数千羽の群れを見ることはなくなりました。一説には、地球温暖化の影響だと言われていますが、こうなると駅前でのビラ配りでどうにかなることではなくなりました。
 いずれにしても、いろいろな思いを込めて制作いたしました。そんな谷津干潟の鳥たちの鳴き声をお楽しみいただけければと思います。
 なお、放送時間が10月から変わっています。5時10分からです。

2020年11月 放送予定
11月 1日 ソリハシシギ
   8日 ダイゼン
   15日 ウミネコ
   22日 ハマシギ
    29日 コガモ

2020年9月 9日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-10月は粟島

 新潟県の粟島には、6回取材に訪れています。そのうち、秋は1回だけです。そのときに収録した音源を『朝の小鳥』では使っていなかったことに気が付きました。けっこう埋もれた音源があるので、コロナ禍のなか取材が制限されているなかでも、なんとかなります。
 秋の粟島では、珍鳥に出会いましたが、鳴いてくれないのが悩みです。シラガホオジロが「チッ、チッ」と鳴くいてくれるだけでは、5分の番組が持たないというのが実感です。結果、当たり前の鳥たちの鳴き声になってしまいましたが、今こうして聞くと島の雰囲気を感じる音になっていました。

 本日もリモートでの参加でした。だんだん、リモートのスタジオ収録も板に付いてきました。

 放送時間が10月から変わります。5時10分からとなります。

2020年10月 放送予定
10月 4日  イソヒヨドリ
  11日  ウグイス
  18日  ヒヨドリ
  25日  ジョウビタキ

 

2020年8月12日 (水)

『朝の小鳥』スタジオ収録-9月は湯西川の鳥

 本日は、文化放送の『朝の小鳥』のスタジオ収録でした。
 相変わらず新型コロナの感染リスクがあるので、私はリモートでの参加です。
 アナウンサーの鈴木純子さんもデレクターの門馬史織さんもスタジオでなければ仕事ができないわけですから、私だけ安全地帯にいるようで申し訳ないです。
 今年は、新型コロナのおかげで思うように取材ができません。しかし、取材をしたものの番組で使っていない音源がけっこうあります。今回は、その中から栃木県北部にある湯西川湖での録音です。2年前に行っています。
 湯西川は、行政区画では日光市なのです。今や栃木県の4分の1くらいが日光市です。旧日光市街地から車で1時間半以上かかるのに、まだ市内というのも遠征した気分になれないですね。
 いずれにしても、山深いところだけに野鳥や生き物の息吹の多いところでした。阿部♂♀さんにご案内いただいたのですが、♂さんがシカの警戒声が聞こえて来ると「クマに警戒しているのでは」と教えてくれるのです。それだけに、緊張感のある取材でした。

2020年9月 放送予定
9月 6日 コノハズク
  13日 ヨタカ 
  20日  アカハラ
  27日 カワウ

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