徒然

2017年6月12日 (月)

夜の鳥セット

 昨日の英彦山の録音を聞くと、わずか数秒間のオオコノハズクの声の合間にコノハズクとトラツグミが鳴いています。報告では、夜鳴く鳥としてヨタカ、アオバズク、ジュウイチも録音されていたそうです。こうして夜の鳥を録音していると気がついたのは、夜に鳴く鳥はセットになっていることです。
 たとえば、日光ではコノハズクのいるところにはオオコノハズクがいて、トラツグミ、ヨタカも鳴くといったようにです。雲龍渓谷というところで野宿したときは、午前2時にヨタカとホトトギスの鳴き合う声で目が覚めました。戦場ヶ原ならば、フクロウにオオジシギとヤマシギの声が加わります。東京西部の山地では、フクロウは必ずいてトラツグミ、ヨタカ、アオバズク、そしてときどきオオコノハズク、ミゾゴイというセットとなります。兵庫県北部の山地も、トラツグミ、ヨタカにジュウイチ、ホトトギスが加わっていました。
 当たり前のことかもしれませんが、夜の鳥が1種類だけということは希で、だいたい複数種の鳴き声が聞こえてきます。
 多いのは、フクロウとトラツグミ。トラツグミの替わりにジュウイチかホトトギスが、鳴けば、ポーカーで言えばツーペア。標高の低い所ではアオバズクが入って、スリーカード。標高、高めでヨタカがいればコノハズクがいて、希にミゾゴイやオオコノハズクが加わります。これだけそろえば、ロイヤルストレートフラッシュになる感じです。
 関東地方の山地、森林環境ではホトトギス>トラツグミ>ジュウイチ>フクロウ>アオバズク>ヨタカ>コノハズク>オオコノハズク>ミゾゴイという順序が難易度の傾向かな。これは、あくまでも私の限られたフィールドでの経験からの個人的な感想です。要するにコノハズクのいるところは、ヨタカ以下の鳥の声がするということになります。ただし、オオコノハズクは声が小さいこと、ミゾゴイはさえずりの頻度が少ないことで、この通りにはならないことがあります。
 ただ、これらの鳥がいっせいに鳴いてコーラスにはなるようなことはありません。日没から日の出まで、それぞれ好みの時間帯があってまるで時間を割り当てられたように鳴き分けている印象があります。
 こうした夜の鳥のセットが充実しているところは、早朝のコーラスもにぎやか。それだけ、自然が豊かであることの証拠にとなります。

2017年5月 2日 (火)

オオルリの声を聞きながらランチ-日光

 日光に新しいレストランができたので、入ってみたら知人がシェフでした。
 日光駅前を通り霧降大橋を渡り、霧降に向かう急な坂の途中、左にあるCafe&Kitchen K です。カントリーウエスタン風の建物で、中も西部劇風の絵や置物がたくさん飾られています。開店したのは去年の11月で、連休を迎えてやっと忙しくなったとのこと。

Kicink170501

 鳥を見ながら、あるいは野鳥の声を聞きながら食事ができるのは、バードウォッチャーにとって至福のときです。Cafe&Kitchen Kのテラスに座ると、遠くに男体山と大真名子を望み、目の前には淡い新緑に包まれた小倉山が広がっていました。鳴沢沿いの小倉山は、キビタキ、オオルリの多いところ、私が見つけたオオルリのソングポイントが見えますから、きっと鳴き声も聞こえることでしょう。少なくとも、私が訪れたときはウグイスやカワラヒワのさえずりが聞こえ、カケスとヒヨドリが目の前を通っていきました。
 ランチメニューは、ビーフシチュー、カレー、ハンバーグなど1,000円前後。いずれもホテルで長年鍛えたシェフの味を楽しめました。夜は、予約をしてくださいとのこと。今度は、テラスで夕日を見ながらビールを飲んでフクロウの声が聞けたらと思います。
 お店のWebサイトのURL。
  http://gkuromaku.wixsite.com/cafeandkitchen-k
 FacebookのURL。
 https://www.facebook.com/CafeAndKitchenK/

2017年3月26日 (日)

怪音-芝川第一調節池

  昨日の芝川第一調節池は、野鳥が多くそれも活発に活動している印象がありました。カワウの巣には雛が顔を出しよく鳴いていました。また、キジが鳴き、シジュウカラが追いかけあい、もう繁殖期まっさかりの鳥もいます。また、いつも単独でいるウグイスが数羽いっしょにいて、移動の準備をしているようです。同じように、いつもは寝ているコガモやキンクロハジロなどのカモたちが縦横に泳ぎ回り、これから始まる渡りにハイになっている感じです。このほか、サンカノゴイが悠々と飛ぶなど、たえず出会いがありました。
 この早春の雰囲気を録ろうと、録音機をしばらく池のほとりに置いておきました。コガモ、オオバン、カイツブリの鳴き声、ホオジロの地鳴きが録れました。録音しているときに気がついたのですが、とても低い音が連続して聞こえました。生きもの系の声とは思えません。といって機械音とも思えません。地響きのように聞こえます。
 PCM-D100で録音。ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。



 音は、150Hz以下のかなり低い音ですから、再生装置によっては聞こえないかもしれません。ボリュームをアップしたことで高めの音も増幅され軽い感じに聞こえますが、実際は腹に響くように聞こえました。時刻は12時30分頃です。最初に小さく鳴り、次にもっとも大きな音がして、だんだん小さくなります。全部で8回、音がします。間隔は、0.8~1.2秒前後で少し不規則です。ステレオ録音で左右のバランスはほぼ同じですから、正面の西から聞こえて来たことになります。
 西の方向は、調節池で500mの幅で水面が広がっています。この水面から聞こえてくる感じです。その先には造成地などがありますが、土曜日なので工事は行われていないと思います。また、時刻から昼休みなので人工音は少ない時間です。
 音の間隔から人工音の可能性も捨てきれませんが、とりあえず謎の音としてアップしておきます。

2017年1月 1日 (日)

あけましておめでとうございます

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 東京地方は、穏やかな元旦を迎えています。
 六義園からアトリの声が来ます。つかのまの静かな日本庭園を楽しんでいることでしょう。
 去年は、今までなく多忙でした。今年は、2年分野鳥たちの出会いを楽しみたいと思います。
 皆さま方におかれましても、野鳥たちとの素晴らしい出会いがありますことをお祈りいたしております。

2016年10月15日 (土)

デジスコ通信に投稿-「何が楽しいんですか?」

  昔、鳥を見ていると言うとよく言われたことです。
 最近は「良いご趣味ですね」が多いですが、久しぶりに言われました。
 考えてみると、それだけバードウォッチングが市民権を得てきたことになりますし、先人の努力のたまものだと思います。
 これから先、「鳥を見ている」と言ったら何と言われるのでしょうか。今の私たちの行動にかかっていることになります。
 下記URLで、お読みいただけます。
 http://www.digisco.com/mm/dt_96/toku1.htm

2016年9月10日 (土)

『鳥の道くさ』を閉じます

 ちょうど2000年9月に拙サイトの『鳥の道くさ』をアップしました。NiftyのサービスのいっかんとしてのWebサイトでした。ところが、Niftyより2016年9月29日でサービスの終了との通知がまいりました。もちろん、新しいサービスで同じようなサイトの運営は可能なのですが、これを機会に終了することにいたしました。
 おもえば、このサイトは『野鳥を読む』(1994)の巻末に掲載した野鳥関連の本のリストを中心に作り上げました。このリストは、明治から1994年までの日本国内で発行された鳥が内容に書かれている本と関係者が著した書籍のリスト1,784件です。私にとって、鳥の本を調べることが仕事のなかで大きなウエイトを占めます。ですので、他の方にも役に立つのではないかと思ってのデータの公開でした。
 ただ、もう22年たって、その後も多数の書籍が発行されています。また、大阪の早川貞臣さんが、全国を回って地方書も広い集めて、立派なリストを作ってくれました。もはや拙リストは、時代遅れとなりました。
 これ以外の旅行記なども、同じ場所を訪れる方のお役に立てればと思っての公開でした。しかし、すでに情報は古くなってしまい、かえって誤解や迷惑をかける可能性も出てきました。くわえて、更新もせずそのままになっております。
 そのため、今回のNiftyのサービス終了とともに拙サイトも終了させていただきます。サービス終了の9月29日までは、そのままにしておきますので、下記URLでご覧いただけます。

http://homepage2.nifty.com/t-michikusa/

また、このサイトとリンクを張っている方、お手数ですがリンクを切っていただければと思います。さらに、今後情報が必要な場合は、直接メールなどいただければわかる範囲でお答えいたします。
 いずれにいたしましても、長のおつきあいありがとうございました。あつくお礼申し上げます。

2016年7月29日 (金)

なぜ良い時ほど録音に失敗するのか

 なぜ、忙しいとコンピュータは壊れるでしょう。先日、ハングアップしたので強制終了しました。しかし、再起動させるとループしてしまい起動しません。修理に出したらハードデスクが寿命ということでした。データは、別のハードデスクに保存しているので大丈夫ですが、5年分のメールが霧散してしまいました。ということで、アドレスが分からなくなってしまった方がたくさんいます。これから失礼があるやと思いますが、お許しください。まあ、5年6ヶ月使っているので無理もないと思いますが、よりによってこの忙しい最中に故障しなくてもと思ってしまいます。
 ところで、野鳥録音をしているとなぜか珍しい鳥が鳴いてくれたり、素晴らしいコーラスに遭遇すると、まったく音が録れていないことがあります。DATの時代は、テープとバッテリーの残量を絶えずチェックしていましたので録音状態も同時にわかり、失敗はまずありませんでした。しかし、メモリ録音機の時代となって簡単便利になった反面、失敗も多くなりました。これが、何度も同じ失敗を繰り返したり、思わぬ失敗をするのですから困ったものです。それも、なぜか良いシーンで失敗するのですから、かなりへこみます。
 ということで、メモリ録音機による失敗例を紹介いたしました。これは、ただいま日本野鳥の会などが行っている全国鳥類繁殖調査の調査員向けのレターニュースに投稿したものです。現在、パナソニックから寄付してもらった100台の録音機が全国で稼働しています。さらには、所有している録音機も引っ張り出されて活躍していることでしょう。皆さんのお役に立てばと思い恥を忍んでの寄稿です。
 下記のURLで読むことができます。野鳥録音家の皆さん、ぜひ参考にしてください。
 http://www.bird-atlas.jp/news/banews05.pdf

2016年7月14日 (木)

やっとハシブトガラスの幼鳥-六義園

 今年は、いろいろいつもの年とは違う季節の変化があります。
 ひとつは、ハシブトガラスの幼鳥の声がいつまでたっても聞こえなかったのです。今日、やっと聞くことができました。1羽の幼鳥がクスノキにとまって鳴いていました。他のハシブトガラスが近づいてくると親鳥が威嚇の声を出し、追い払う行動が見られました。
 PCM-D100で録音、ボリュームのアップ、ノイズリダクションをかけています。



 いつもの年ならば、6月上旬に六義園で聞くことができます。基本、六義園では巣落としをしていますので、六義園のものではありません。周辺の住宅地で繁殖したハシブトガラスが幼鳥を連れて六義園にやってくるのが恒例なのです。だいたい、5月下旬に巣立ち、六義園に入ってくるのが6月上旬ということになります。親鳥が食べ物を探している間、幼虫は樹冠部にとまって、ときどき鳴いています。甘えたような声なので、幼鳥とすぐわかります。
 それが、今年は7月中旬となりました。およそ1ヶ月半、遅れました。ハシブトガラスの繁殖のスケジュールは年によって多少の早い遅いがあるようですが、1ヶ月半も遅いことはありません。この間、訪れた浮間公園では、幼鳥が何羽も飛びまわっていましたから、六義園周辺にかぎったことなのかもしれませんが、今までにない状況です。
 このほかにも、六義園周辺でいつもの年と違うことがいくつかあります。昆虫では、ヒグラシの声がまだきこえません。夕方、飛ぶイエコウモリの姿が見えません。鳥では、メジロのさえずりが朝夕、聞こえるはずなのですが今年はないですね。
 メジロのさえずり、ハシブトガラスの繁殖、ヒグラシ、イエコウモリから共通することがらを見いだすことはできませんが気になっています。 

2016年6月13日 (月)

キビタキの多い森って-日光阿世潟

 日光野鳥研究会の自然観察会のため、週末は日光でした。
 中禅寺湖の南岸、歌ヶ浜からイタリア大使館、八丁出島の先まで行き、往復しました。天気は、晴れ間の多い曇り、涼しい湖畔の道を歩きました。涼しさのせいか季節のせいか、エゾハルゼミの声はわずかで、野鳥の声がよく聞こえました。
 いちばん良く聞こえて見えたのは、キビタキ。1kmくらいの行程に、6~7羽はいたと思います。実感としては、100m歩くと1羽が鳴いているという感じです。声も姿も美しい鳥なので、会えるとうれしいのですが、キビタキが目立つ森、ちょっと疑問になりました。
 というのは、森の風景がこうなっているのです。
Azegata160612

  シカのおかげで、林床にはほとんど植物がありません。このあたりは、以前ササで覆われていたところです。今残っているのは、シカが食べない毒のあるクリンソウやコバイケイソウなどです。一見、掃除されたみたいにきれいなのですが、以前の風景を知っている者にすると異様です。ササがなくなったおかげで森が乾いてしまい、いくつもあった流れが1本もなくなっていました。そして、ササがないので、ウグイスのさえずりをひと声も聞くことができませんでした。
 今、シカたちは、地面にある植物を食べ尽くし、首が届く範囲の樹木の葉を食べています。ですから、森のちょうど人の背丈くらいから下は、緑がほとんどないのです。
 キビタキは、中層木の鳥です。樹冠部でもなく、林床でもなく、森の中程の灌木を主なすみかにしていると思います。ですから中層木のない、きれいに管理された植林地のスギ林では少ない鳥です。
 ということで、キビタキの領域がかろうじて残っていてことになります。以前ならば、ウグイスがさえずり、道際の地面でアカハラがピョンピョン跳ねながら食べ物を探していたところです。今では、こうした鳥たちがいなくなって、キビタキが目に付くようになったことになります。
 キビタキには罪はないのですが、キビタキばかり目に付く森は不自然に感じました。

2016年5月18日 (水)

小鳥が録音機にとまった-戦場ヶ原

 戦場ヶ原に置いた録音機に、小鳥がとまった音が入っていました。YAMAHA W24でタイマー録音。前後をカットして切り出しただけで、編集加工していません。



 時刻は午前4時22分、羽音がしてトンと近くにとまった音がします。さらに、近づいてきてより大きなとまる音、このときマイクにとまっているかもしれません。そして、ちょっと離れて、軽い羽音を残して飛び去っていきました。この間、およそ30秒です。
 小鳥たちがさえずり始めたのは、4時からでした。ひとしきりさえずった雄が朝ご飯を探しての飛来でしょうか。それとも雛に与える食べ物を探しに来た雌かもしれません。前後では、シジュウカラとヒガラが近くでさえずっています。録音機は地面に置いていますので、地面に降りることの多いシジュウカラの可能性があります。
 タイマー録音のおかげで、小鳥の息吹をとらえることができました。  

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